西野監督「全試合でポイント獲得。グループリーグ突破」掲げる

5月31日、W杯のメンバーを発表した西野監督。右は田嶋幸三日本サッカー協会会長

 日本サッカー協会は5月31日、東京都内で会見を開き、「2018ワールドカップ(W杯)ロシア」(6月14日開幕)の日本代表メンバー23人を発表した。

 前日に行われたガーナ代表との壮行試合のメンバーから井手口、浅野、三竿という若手選手が外れ、本田、香川、岡崎、長友、長谷部、川島という前回のブラジル大会の主力が揃ってメンバー入り。初選出の選手も12人いるものの、経験重視のメンバーという印象。
平均年齢の28.26歳は過去5大会と比べて最高齢となった。

 ハリルホジッチ前監督は「日本は若手を信頼して使うところが欠けている」と指摘し、多くの新戦力を招集しては合宿でチェックしたが、今回、西野監督に与えられた時間はわずかということもあり、このような顔ぶれになったと思われる。

 西野朗日本代表監督は今回の選考について「(W杯初戦の)6月19日にベストを出せる選手を選んだ」と話した。

 落選した3選手については所属するクラブでの出場機会が少なくコンディションがベストではなかったことを示唆した。それでも期待をかけての招集だったが、19日までにトップパフォーマンスに上げていくことは難しいとの判断を下したよう。

 香川については「状態は上がっている」と判断。本田についても「コンディションは上がっている。影響力はチームにプラスになっている」などと話した。

 そして今大会の目標を「各ゲームでポイントを取って、グループステージを突破したい」と設定した。

 代表はオーストラリアでの事前キャンプのため2日に出国。

 3日午前に宿舎で行ったミーティングは前監督のそれとは大きく様変わり。ガーナ戦の映像を見ながら選手に意見を求めるなど、首脳陣が積極的に選手からの意見に耳を傾けたという。

 日本は12日に行われるパラグアイ代表戦で最後の仕上げを行い、19日のグループリーグ初戦コロンビア戦に臨む。

ガーナ戦でDFラインを形成した吉田、槙野、長谷部の3人(左から)(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

〈日本vsガーナ戦VTR〉
 日本はハリルホジッチ前監督時代の4-3-3から3-4-3にシステムを変更。長谷部を最終ラインに下げ、左から槙野、長谷部、吉田という布陣で臨む。前半7分にはペナルティーエリア付近、ほぼ正面で槙野がボアティングを倒してしまい、FKを献上するとそれをパーティーに決められ、先制を許す。日本は大胆なサイドチェンジからサイドを突破し、クロスを上げる場面も見られたが、ゴール前の人数が足りず、戻りの早いガーナのDF陣にことごとくクリアされてしまう。横パスをカットされてピンチを招くなど散漫な場面も。後半開始から香川、武藤を投入するなど、得点を狙いにいくが後半3分、ペナルティーエリア内でGK川島がボアティングを倒してしまい、与えたPKを決められ突き放される。日本は最後までゴールを奪うことができず、0−2で敗れた。