サーフィン・自然と人が織りなす一瞬の光景【プロの瞬撮】
スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
夏の朝7時。湘南の鵠沼海岸。
青い空と青い海。
絶え間なく押し寄せる波。
そして波の上を滑りながら華麗に舞うサーファー。
目の前に広がるその風景に心が癒される。
今日の撮影はサーフィンの国際大会だ。
サーフィンの競技は、20~30分の一定の時間内に複数のサーファーがライディングテクニックを競い合うものだ。
しかし、自然の波は気まぐれだ。
だからサーファーたちは少しでも“いい波”をつかもうと必死だ。
そして、待望の“いい波”とサーファーの“感性とテクニック”が見事にシンクロした瞬間、自然と人が織りなす美しい光景が現れる。
一方、その光景を記録するのがフォトグラファーの役割だ。
待望の“美しい光景”とフォトグラファーの“感性とテクニック”がシンクロした瞬間、一枚の美しい写真になるのだ。
サーファーとフォトグラファー。立場は違うが類似性を感じる。
フォトグラファーである私は、二度とないその光景を撮り逃さないよう、必死にシャッターを切った。
■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか
1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している
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