【東京五輪 1964年の風景を求めて ~神泉・千羽~】耳からも感じられた熱気  渋谷公会堂で見た金メダル第一号の瞬間

1964年、東京五輪開会式。燃え盛る聖火(写真:Mondadori/アフロ)
 2020年、東京オリンピック・パラリンピックでは、5競技18種目が追加種目として行われる。「メジャーもマイナーも関係ない。知らない競技だからこそ発見や面白さがある。スーパースターが現れて日本中が盛り上がることは良いこと。その時代にしかないドラマがあるから盛り上がるんだ」と健次さんが言うように、五輪は時代の写し鏡でもあるから面白い。

「僕は、次の東京オリンピック・パラリンピックに関しては、なんだかんだで楽しみにしたいっていう気持ちがあるんだよね。前回の盛り上がりを知っていると、やっぱり期待しちゃう。でも! 僕が言うのも変かもしれないけど、組織委員会の会長がお年寄りってのは理解できない(笑)。もっと若い人に指揮を取らせるべきだよ。五輪が、国を元気にさせるというのであれば、若い人に力を与えなきゃいけない。

 いまいち2020年に向けて盛り上がっていないのは、そういった“人の気持ち”を考えていないからだと思うよ。64年のときは、“この国はよみがえるんだ”という気持ちを一人一人が勝手に抱いていたから盛り上がれただけ。今は、そうじゃない。勝手に盛り上がるような活力はないわけじゃない。だったら、そういう空気を作っていかないと! まだ2年もあるんだから、組織委員会や都は人の気持ちをもっと考えてほしいね。それが前回を知る人間からのアドバイスかな」
                               (取材・文 我妻弘崇)
「千羽」
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営 業:18:30~1:00(LO 0:30)
定休日:日・第3土休

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