【いまライブで聴くべきバンド】下北沢「ERA 」編

ポップでグルービー、ヒップホップでレゲエな異色バンド「音の旅crew」

「音の旅crew(オトノタビクルー)」は、曲作りやリズム感はグルービーなのに、歌声はポップで、曲ごとに全く違った雰囲気を見せる異色バンドです。

 彼らのライブの日は、「あれ、今日クラブイベントの日だっけ?」というくらいアルコールドリンクが出ます(笑)。本人たちも「今日酒何杯くらい出ました?」とか毎回聞いてくるんですが、お客さんの酒の進み具合が気になっちゃうような最高な奴らです。

 とにかくライブの盛り上げ方がすっごく上手くて、みんな酒を片手にライブを見ながら踊り狂ってます。調子に乗ってお客さん同士で肩車して踊り出すやつが現れたり。でも怪我しちゃうような雰囲気とかはなくて、ただただみんな音楽が楽しすぎて調子に乗っちゃうような、ピースフルな空間を作っちゃうんですよ。「酔っ払ってしまって、セトリとか覚えてないけどけど楽しかった!」なんて人もよくいるくらい、自由でピースフルなライブをしてくれます。 お客さんが酒を片手に勝手に身体が動いて踊れてしまうバンドは、それだけでいいライブしてるなって言えると思ってます。
アップデートは止まっていない。「avengers in sci-fi」

「avengers in sci-fi(アベンジャーズインサイファイ)」は、今年で活動歴15周年。活動歴の長いバンドって「ベテランバンド」としての扱いになってきちゃって、過去にバズった曲ばかりが神曲として崇められちゃって、最新の音を聴かなくなっちゃったり。バンド名は知ってる!で止まってる人もいると思うんです。だけど「avengers in sci-fi」はアップデートが止まってない。むしろどんどんかっこよくなってる! 自信を持って紹介したいし、ぜひ新しいサウンドも聴いてほしいです。

 彼は、数えきれないほどのエフェクターと楽器や機材を駆使して、人力で、ものすごい音圧で演奏しています。この音数の多さ、どうやっても他の人には真似できない。ライブではその音数の多さを活かした、非日常的な宇宙空間を作り出すんです。あの深いサウンドはイヤホンじゃ絶対に感じられない! いつの間にか宙に浮いてるような気分になる、非日常をライブで感じさせてくれるバンドです。

 それに15年間1人もメンバーが欠けることなく活動しているバンドって意外と珍しいと思います。ずっと一緒だからこそ、高め合ってこれた部分があるんだと思います。彼らは11月から、新譜を引っさげて、東名阪を周ります。見るなら今です。

久保寺店長
「ライブハウスの固定概念にとらわれていない」

 下北沢「ERA」ではイベントが午前から始まるものもあるし、週末は深夜にオールナイトでもイベントを行います。足を運んでいただける方の年代も10代半ばから40代後半まで幅広く、イベント内容によって時間帯や曜日で全く違う雰囲気を味わえます。5階建てのビル全部がライブハウスや音楽スタジオなので、階ごとに違う色が見えるのも「ERA」らしいポイントです。