パラバドミントン・畠山洋平「ハンディキャップ」【アフロスポーツ プロの瞬撮】

スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

障害に応じて6つのクラスに分類されるパラバドミントン。
畠山洋平選手は低身長(SS6)クラスの日本代表だ。
身長は126cm。
日本人の小学2年生男子の平均身長と同程度だ。
彼のプレーを初めて見たとき、私は強い衝撃を受けた。
小回りを利かせた、機敏でダイナミックな動き。
相手選手が打ち込む強烈なスマッシュに必死で食らいつこうとする執念。
そして圧巻は、ダイビングレシーブだ。
コート際に打ち込まれたシャトル目掛けて、
ラケット、腕、胴体、足を一直線に目一杯伸ばして空中をダイブする。
まるでスーパーマンだ。
私はその瞬間をとらえようと必死にシャッターを切った後、ふとこんなことを思った。
“ハンディキャップ(低身長)”が、むしろ“アドバンテージ”にも見えてくる。
そもそも“ハンディキャップ”ってなんだろうか。
ファインダーを通して、とても大切なことを教わった気がした。
■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか
1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している
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