川尻vs北岡 同床異夢の大晦日決戦【12・31 RIZIN】
川尻「12月31日の5分3Rの15分だけ俺のほうが強ければいい」
「RIZIN 平成最後のやれんのか!」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の前々日会見が12月29日、東京都内で開催された。
メーンで北岡悟と対戦する川尻達也は今回が7年ぶりのライト級での試合。「コンディションはびっくりするぐらいいい。フェザー級の時は固形物を食べるのは1日1食だった。今回はしっかり3食食べて落とせた。最終的にはどの階級でもきついが、コンディション良く過ごせた。7年前のライト級よりもコンディション作りも成長して、いい状態」とここ数戦の低迷の原因だったコンディションについては太鼓判を押した。
試合については「きっと向こうもしんどい試合で勝利をつかみとろうと思ってると思うので、僕もしんどい試合するつもり。向こうも僕も得意なところは同じ。向こうのほうが一本取る力は強いけど、どっちが上を取るかになると思うし、お互い決め手がない状態だったら足を止めて打ち合いにもなるんだろうなと考えている。どんな局面でも自分のいいポジションで制圧できるように考えています」と話した。
そして「ライト級で生まれてライト級で生きて来たので、フェザー級の時も気になっていたのは日本ではライト級だけ。その中で北岡悟はずっと日本のトップで、勝った時のオラオラ顔、“お前ら見たか”っていうああいう顔が逆に気持ちよくて、俺もそんな感じで行きたいなって思ってた。絶対戦うことになったらああいうオラオラ顔はさせたくないので、31日だけでいいんで、仮に30日、1日に彼と戦って負けてもいいので、12月31日の5分3Rの15分だけ、俺の方が強ければ、あとはもうなんでもいいです」と大晦日の格闘技への熱い思いを語った。この熱い思いはまだまだ続き「今の若い子は、“2人は昔すごかったの?”ってピンと来てないと思うので“今も強いよ”というところを見せたい。誰かに変わるつもりも下がるつもりもないし、40歳の強い親父っていうのを若い子に見せたい。“お前ら調子乗ってるとお尻ぺんぺんだぞ”というのを若いファイターにも見せつけたい」と話し「僕たちの格闘技人生を知ってくれてる人たちは、本当に、思いにふけってもいいし、楽しみにしてくれてもいい。センチメンタルな気持ちで見る人もいるだろうし、熱く燃える気持ちの人もいるだろうし、いろんな感情で、試合を見てくれればいいかな。終わったら、笑顔で帰ってもいいし、泣いて帰ってもいいし、怒って帰ってもいいし、みんなそれぞれの思いで楽しんでもらいたいと思います」と続けた。
北岡「いつも通り」
対する北岡は試合については「準備して来たことがあるので、それを出して戦う。まあ、当たり前の話なんですけど。イレギュラーなことというか、想定外のこととかも起きるでしょうし、そういうイメージというか、予想というのが外れたり狂ったりして、戦績が良くなかった2年間なので、うまくいかないこともあるだろうという覚悟はありますけど、それも踏まえて、そうならないような、準備というか、自分を作っていったという自信、自負なんて言えばいいんだろう、言葉を選んでしまう人間なんですけれど、適当な言葉が見つからないので、省きます」と話した。
川尻は大晦日に対する特別な意識を語ったのだが北岡は「僕はいつもそう思って戦って来た。この試合に限らず “この試合が全てだ”と思って毎回戦って来たから、それは今回も変わりはない。後のことを考えずに思い切り戦う。それがいつもだから、いつも通りです」と180度違う見解を示した。そしてこの試合が世代論でくくられがちなことについては「それをやたら言われるのシャクなんですよね。俺はこれからも生きるから、時代とかでくくるのとか、やだなという感じ。2年前に初めて出させてもらって、PRIDEがなかった10年間みたいな話を “それでも変わらず見てくれた人、ありがとう”という話をしたけど、そのフェーズはもう終わって、今やこれから先が大事。僕はあんまり上手く生きられない刹那な人間なので、これから以上に今が大事だと思っている。今やっていることがこれから先につながると思っている」とこれについても正反対の考えを示した。