「修斗愛」で勝った岡田遼が環太平洋王座獲得【1・27修斗】

試合開始からガンガンやり合った祖根(左)と岡田(撮影・三村諒)

祖根に1RKO勝ち
 プロフェッショナル修斗公式戦「SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR 開幕戦」(1月27日、東京・後楽園ホール)のメーンで行われた環太平洋バンタム級チャンピオンシップで挑戦者の岡田遼が王者・祖根寿麻を1R4分58秒、KOで下し、悲願のベルトを巻いた。

 2人は戦前、岡田が口にした「修斗愛」という言葉をめぐり舌戦を展開。この試合は互いの価値観をめぐる戦いにもなっていた。

 試合は1R開始から真っ向ぶつかり合う展開に。岡田は序盤から右ローで祖根を翻弄。祖根はローで足をすくわれバランスを崩す場面もあった。岡田はそこから組み付きケージに押し込んでいくと、こつこつとヒザを当てては両足タックルに移行しテイクダウンを狙っていく。しのいだ祖根はケージを背にしながらもヒジやヒザで反撃する。

 最後は岡田の走りこんでの飛びヒザを祖根がバックステップでかわしたところに、着地した岡田が左フックをクリーンヒット。ダウンした祖根に岡田が追撃のパウンドを連打したところでレフェリーが試合を止めた。

勝利の瞬間、絶叫した岡田(撮影・三村諒)

「修斗バンタム級にはもう一本ベルトがある」と世界のベルトにも照準
 前日の会見で岡田の組みの強さを認めながらも「みんなはああいう戦い方を求めているわけではない」と言った祖根に対する答えともいえるKO勝ちだった。

 岡田は試合後のマイクで「パラエストラ千葉ネットワーク所属、鶴屋浩の弟子で第8代環太平洋バンタム級チャンピオンの岡田遼です。まず、祖根選手、ありがとうございました。試合前はケンカし合っていましたが、いま、個人的に思うことはないです。ただ、このベルトに関しては接待に俺が持っていたほうがいい。なぜなら、彼よりも俺のほうが修斗を愛しているから。油断すると気を失いそうなくらい、うれしい。チャンピオンにはチャンピオンの責任がある。防衛戦は義務。挑戦してくる人がいたら、もっと上手くなって、このベルトを守っていきます。でも、修斗バンタム級にはもう一本ベルトがある。今日のセコンドに来てくれた憧れの2人が巻いた、あのベルトをもう1回、鶴屋さんのもとに取り戻すことが俺の格闘家としての最後の仕事。2019年、岡田遼は、このベルトを保持しながら、世界のベルトを獲りにいきます。今後の修斗から目を離さないでください」と佐藤将光の持つ世界王座獲りを宣言した。

プロフェッショナル修斗公式戦「SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR 開幕戦」(1月27日、東京・後楽園ホール)

◆オープニングファイト第1試合44kg契約 キッズ・ジュニア修斗3分1R
◯中池武寛(パラエストラ小岩)(1R2分22秒、アームバー)中山陽心(心技館)●

◆オープニングファイト第2試合トライアウトルール 女子50kg契約 女子3分2R
◯杉本 恵(AACC)(判定3-0=20-18×3)木越めぐみ(SHOOTO GYM K'z FACTORY)●

◆第1試合 ストロー級5分2R
●牧ヶ谷篤(和術慧舟會群馬支部)(判定0-3=18-20、18-20、17-20)田上こゆる(BLOWS)◯

◆第2試合 バンタム級女子5分2R
●セラ(PUREBRED)(判定0-3=17-20、16-20、18-20)チェルシー(リバーサルジム立川ALPHA)◯

◆第3試合 バンタム級5分3R
●金物屋の秀(SHOOTO GYM K'z FACTORY)(判定0-3=28-30、27-30、27-30)齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場)◯

◆第4試合 ストロー級5分3R
◯黒澤亮平(パラエストラ松戸)(2R3分32秒、スリーパーホールド)児玉勇也(とらの子レスリングクラブ/トイカツ道場)●

◆第5試合 フェザー級5分3R
◯仲山貴志(総合格闘技津田沼道場)(1R2分16秒、スリーパーホールド)青井 人(BLOWS)●

◆第6試合 バンタム級5分3R
◯魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)(判定3-0=30-28、30-28、30-27)藤井伸樹(ALLIANCE)●

◆第7試合 ライト級5分3R
◯川名雄生(Y&K MMA ACADEMY)(判定3-0=29-28、30-28、30-27)岡野裕城(マッハ道場)●

◆第8試合 フェザー級 3回戦5分3R
●山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会)(1R3分6秒、TKO)阪本洋平(T-BLOOD)◯

◆第9試合 フェザー級5分3R
◯斎藤 裕(パラエストラ小岩)(2R1分39秒、KO)マーカス・ヘルド(GERMAN TOP TEAM)●

◆セミファイナル 第10試合 フライ級5分3R
●前田吉朗(パンクラス大阪稲垣組)(1R4分37秒、KO)清水清隆(TRIBE TOKYO M.M.A)◯

◆メインイベント 第11試合 環太平洋チャンピオンシップバンタム級5分3R
●祖根寿麻(ZOOMER)(1R4分58秒、KO)岡田 遼(パラエストラ千葉)〇