小池知事「2020年は東京から日本の美容を提供したい」

 山野美容専門学校・山野美容芸術短期大学の伝達式&宣誓が9日、都内のホテルで開催された。

“日本の美容文化を継承し、未来に伝統をつなぐ”をコンセプトに、同校で“美容着付師”“花嫁着付師”“ブライダルアーティスト”“奥伝講師”など、和装に関する専門家のライセンスを取得した着付師たちが、女子は振袖着、男子は紋服着用し出席。会場は華やかな雰囲気に包まれた。

 今回のライセンス取得者の内531人が、すでに東京都が推奨する外国人おもてなし語学ボランティア登録を取得。2020年には美容師・着付師等のスキルを生かし、日本のおもてなし応援隊”きものアンバサダー(きもの大使)として活躍するスタート台に立った。

 この日は、ゲストとして小池百合子東京都知事が登場。学生の代表者が小池知事に「私たちは日本の美容文化を継承し、未来に伝統を繋ぐきものアンバサダーとして、美容と和装の専門的な技術を活用し、美しい日本と美しい日本の心を広く世界の皆様に伝承する架け橋となる使命を胸に抱いてます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、日本を訪れる選手をはじめすべての人々に対し、多様性のある美容技術、着付技術、着物の知識、日本文化や着物の素晴らしさを伝え、かつ提供する力を発揮したいと決意しています」と力強く宣誓した。

 小池知事は「2人の若者からこれからの日本、そして東京2020大会に向けて大きな責任を担っていくという宣誓をいただきました。大変心強い思いです」と感謝を述べ、「インバウンドの観光客が3000万人を超し、東京にも1400万人近い人が訪れています。以前は買い物に来る人が多かったですが、最近はモノよりコトを重要視する海外からお客様が増えています。中でも特徴的な事として、美容院に行くという方々が非常に増えていると聞いております。私もキャスターをやっていた頃、大昔ですが(笑)、ニューヨークに行った時に、美容院に行って“ニューヨーク帰りのヘアスタイルなのよ”って言っていた事がありましたが、実はニューヨークで日本人の美容師さんにやっていただいていました(笑)。やはり(日本人は)お客様へのもてなしの心が、他の国とは違う。キャベツを洗うようにガーッと頭を洗うところもあれば、日本のようにお客様をもてなし、癒しの場を提供し、繊細に扱うというところもある。そういう面では日本は世界一だと思います。今日の伝達式を境にして、2020年の東京大会では、素晴らしいスポーツの祭典にも参加したけど、文化のひとつでもあるおもてなし、そして美容を堪能したという方々が一人でも多くなるように、みなさんと連携し、進んでいきたいと思います」と祝意を述べた。