横澤大輔「分散化した価値観やレガシーを再びどのようにまとめていくか」【BEYOND 2020 NEXT FORUM】
今、考えるべき「2020年の、その先」
去る2月26日、これからの日本をもっと面白くしていくために、“話す、繋がる、動き出すフォーラム”を提唱する「Beyond 2020 NEXT Forum」が開催された。登壇した株式会社ドワンゴ専務取締役・横澤大輔氏は、2020年以降は「分散化した価値観やレガシーをまとめるようなコンテンツが必要になるのではないか」と語る。東京ヘッドライン代表取締役社長・一木広治氏が話を聞いた。
横澤大輔(株式会社ドワンゴ専務取締役CCO)
一木:2020年以降の日本の活性化について、横澤さんは何がポイントになると考えていますか?
横澤:インターネットが登場したことで、さまざまなものが一様化しているように感じます。その一方で、誰もが表現や発信をすることができるようになったことで、価値観は分散化し、コンテンツは増加しました。2020年以後は、分散化した価値観やレガシーを、再びどのようにまとめていくかが、一つのキーワードになるのではないかと思っています。
一木:ドワンゴが運営する日本最大級の動画サービス「ニコニコ動画」は、新しい価値観を生み出した。
横澤:我々はプラットフォーマーとして、「ニコニコ動画」や「ニコニコ超会議」などを提供してきましたが、仰るように、分散していく価値観や、新しいカルチャーを見る機会に恵まれました。
自分の好きなものを好きと言えない、言い切ることをはばかってしまう人がいる中で、自分の趣味嗜好に近い動画を通じて、「自分も好きと言っていいんだ」と思えるユーザーが増えた。また、その後押しとして、同じように「面白い」「好き」という意見を持つユーザーがいることを、コメントが可視化した。そういったニーズがあると分かったからこそ、「好きなもの同士が会える場」を提供しようと、「ニコニコ超会議」のアイデアに行きつきました。
一木:ネットを介して分散化していったけれど、その先はリアルな場と繋がっていたというのが面白い。
横澤:僕自身、バーチャルとリアルの境界線をなくして新しいコンテンツを作っていくことに興味があるんですよね。何を思ってバーチャルなのか、リアルなのか……これからはますます分からなくなっていくと思います。
例えば、テクノロジーを駆使した義手があったとして、人間の腕以上に有能性が優っていたとしたら、それはリアルなのか、バーチャルなのか。人間の思考力にしても、AIが導き出すビックデータの方が優位性が高いと分かれば、自分の思考よりもAIを重視してしまう人だっているでしょう。
その境界線がどんどん曖昧になっていく時代だからこそ、その中で生まれるコンテンツというものに興味がある。僕たちも、さらに面白いことができるのではないかと。
横澤:インターネットが登場したことで、さまざまなものが一様化しているように感じます。その一方で、誰もが表現や発信をすることができるようになったことで、価値観は分散化し、コンテンツは増加しました。2020年以後は、分散化した価値観やレガシーを、再びどのようにまとめていくかが、一つのキーワードになるのではないかと思っています。
一木:ドワンゴが運営する日本最大級の動画サービス「ニコニコ動画」は、新しい価値観を生み出した。
横澤:我々はプラットフォーマーとして、「ニコニコ動画」や「ニコニコ超会議」などを提供してきましたが、仰るように、分散していく価値観や、新しいカルチャーを見る機会に恵まれました。
自分の好きなものを好きと言えない、言い切ることをはばかってしまう人がいる中で、自分の趣味嗜好に近い動画を通じて、「自分も好きと言っていいんだ」と思えるユーザーが増えた。また、その後押しとして、同じように「面白い」「好き」という意見を持つユーザーがいることを、コメントが可視化した。そういったニーズがあると分かったからこそ、「好きなもの同士が会える場」を提供しようと、「ニコニコ超会議」のアイデアに行きつきました。
一木:ネットを介して分散化していったけれど、その先はリアルな場と繋がっていたというのが面白い。
横澤:僕自身、バーチャルとリアルの境界線をなくして新しいコンテンツを作っていくことに興味があるんですよね。何を思ってバーチャルなのか、リアルなのか……これからはますます分からなくなっていくと思います。
例えば、テクノロジーを駆使した義手があったとして、人間の腕以上に有能性が優っていたとしたら、それはリアルなのか、バーチャルなのか。人間の思考力にしても、AIが導き出すビックデータの方が優位性が高いと分かれば、自分の思考よりもAIを重視してしまう人だっているでしょう。
その境界線がどんどん曖昧になっていく時代だからこそ、その中で生まれるコンテンツというものに興味がある。僕たちも、さらに面白いことができるのではないかと。