町田樹、令和のフィギュア界は「AIが採点」。髙橋大輔、羽生結弦らの振り付け秘話も!
エキシビションなど自ら振り付けも行った町田が「最も意識していたのは音楽をいかにビジュアライズするかでした」と振り返ると、宮本は「僕は、現役選手でいうと、その選手がもっときれいに見えるように、もっとジャンプが飛びやすくなるようにといった、1つでも順位が上がるよう、点数が出るようにということを、その選手を見て考えています」と語り「また、髙橋大輔選手の『ラブレター』のときは、膝のけがで手術をし大変な状態の中で頑張っている姿を見ていたのでそれをプログラムに入れられないかと考えて振り付けをするなど、その時の選手の状況を反映したりもします。羽生結弦選手の『天と地とのレクイエム』は、東日本大震災の本当に大変な状況の中、みんなで一歩でも前へという、羽生選手の思いを込めて作りました」と語りつつ「ただ、見る方は自由なので単純に楽しんでいただければ」と笑顔。
そんな現代の選手たちが、カリーから受け継いでいるものとは、という質問に町田は「フィギュアスケートはスポーツであると同時にアートやエンターテイメントであると誰もが当たり前のように言えているのはカリー世代の頑張りなのかな、と思います。映画でも描かれていましたが、カリーが活躍した時代は、男が優雅に踊るということが許されなかった。彼はその偏見と戦って打ち破った人。私もプロ活動をしていたころはカリーの意志を継ぐということでもあるんですが、フィギュアスケートは芸術であり舞踊でもあるということを社会に発信しようと頑張っていました。僕にとってもジョンカリーという人はポラリスなんですよね」とカリーへの思いをあふれさせた。