スピーチコンサルタント・矢野香が教える キャリアアップを手繰り寄せる武器としての言葉の使い方

 “~になりたい”――。女性が思う“Be”の部分にフォーカスを当て、さまざまな立場の女性ゲストを招き、仕事や育児、ライフスタイルなどについてクロストークを展開するTBSラジオの新番組「Be Style(ビースタイル)」。

 Nagatacho GRiD[永田町グリッド]にて公開収録された今回の放送は、MCを務める菊池亜希子さんとともに、元NHKキャスターで、現在は国立大学法人長崎大学准教授、スピーチコンサルタントの矢野香さんが登場。

 話し方と心理学に造詣の深い彼女が伝える「言葉は人生を切り拓く武器」という言葉。その真意は、示唆に富んでいた。



 「話し方というのは、決して才能ありきではないんですよ。訓練すれば誰でも結果を出せるスキル」

 よく通る軽やかな声で、そう教えてくれるのは、元NHKキャスターで現在はスピーチコンサルタントとしても活躍する矢野香さん。スピーチのスペシャリストは、「トークセンスがないからといって会話上達をあきらめる必要はありません」と優しく説明する。

 「誰しも話し方の癖ってあるのですが、私の研究の結論は、“癖は変えてはいけない”ということです。というのも、癖を取り除いてしまうと全員がアナウンサーのようなただ上手な話し方になってしまうんですね」

 元キャスターだからこその説得力。矢野さんが続ける。 

 「たとえ話し方が上手でも特徴がないと、没個性で印象に残りづらくなってしまいます。例えば、舌足らずな話し方をする人であれば、「舌足らず」は個性として残す。そのうえで、聞き取りやすい話し方にするにはどう矯正すればいいを考えることが肝心です」

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