【インタビュー】沢村一樹 ✕ 志尊淳 『劇場版おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』に新たな愛の風を巻き起こす!?


新たな風…どころか嵐を呼ぶ新キャラ、狸穴&ジャスティス



 さらなる嵐を呼びそうな男たち。沢村が演じるのは、春田たち第二営業所チームを揺るがす、天空不動産本社のプロジェクトチーム〈Genius7〉リーダー狸穴迅。志尊が演じるのは、春田を慕う陽気な新入社員・山田ジャスティス。

志尊「役者として新たなアプローチだったんですが、今回僕は、役を自分で深掘りして突き詰めて作っていくというよりも、人物の関係性、とくに春田さんとの関係性を大事にして演じていきました。その延長線上で圭くんの春田さんが僕の中のジャスティスを引っ張り出してくださったという感覚がすごくありますね。なので、現場の空気や、その場で生まれるものを大切に演じることを心がけていました」

沢村「ジャスティスが春田たちの営業所チームに入ったことで、チームにまた新たな風が吹いたはず。そこに、ジャスティスがどう“ラブ”に絡むんだろう、と楽しみにする人もいるでしょう。一方で、僕が演じた狸穴は会社の中でもエリート集団のリーダーで、営業所チームを完全に下に見ている(笑)。同じ天空不動産でも、僕がやっている仕事と君たちがやっている仕事は違うから、と。もともと本社勤務の牧とも気が合う感じだけど、それがラブになるのかどうか…。さらに物語が進むうち、黒澤部長と何かが始まるかも…とか、実ははるたんなのかも…と、新しく入ってきたこの2人がどう絡んでいくのか、見ている人にドキドキしてもらえるよう、常にラブを漂わせるように演じていて、楽しかったです(笑)」

 どこでラブが発生するか分からない“5角関係に、ドキドキしっぱなしになりそう。そんなファンと一緒に作った『おっさんずラブ』ワールドに受け入れられたいという思いはありつつ、まずは役者としてその世界観に入り込むことを大事にした、と2人。

沢村「僕はドラマを見ていたときから、何となく“この世界には入れそう”と思っていたんです(笑)。ところが実際、現場に入ってみると、田中圭、吉田鋼太郎、林遣都という3人の役者が作り上げた世界が本当に強力なものだったと思い知った。最高のチームができていました。でも、志尊くんはすぐに溶け込んだよね」

志尊「初日に圭くんがごはんに誘ってくださって、そこで『おっさんずラブ』とは…という講習を受けたので(笑)」

沢村「何て言われたの?」

志尊「構えとして、志尊がしたいようにやれ、と。ジャスティスの気持ちの通りに動けば、みんながそれをくみ取って動くから、何も気にせずやれ、と。何をやったっていいんだぞという圭くんの言葉に、すごく気が楽になりました。遣都くんも連ドラ化してからの参加で(『おっさんずラブ』は単発スペシャルドラマ放送後に連ドラ化)、同じ状況で悩んでいた、と。その経験があるから志尊にも早くそれを言ってあげたかった、と言ってくださって」

沢村「僕の場合は、それを鋼太郎さんから頂いたといえるかな。現場での、ちょっとしたやりとりだったんだけど…例えるなら大きく腕を広げて“いらっしゃい!”とでもいうような(笑)、そんな言葉をいただきました。ちなみに、そのご飯会って結構長くやってたの(笑)?」
志尊「いえ、あの日は瑠東監督と3人で、2時間ほどで終わったので、おそらく『おっさんずラブ』史上、最も早く終わったご飯会だと思います(笑)」

沢村「僕も1度参加させていただいたけど、みんな話が熱いから長いんだよね(笑)」

志尊「みなさん熱い思いを抱えていて、それをお互いにぶつけ合うものだからどうしても長くなるんですよね」