カリスマ書店員3人が日比谷でトークイベント“マジ絶望”な世の中を生き抜くヒントとは?〈前篇〉

HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEの『マジ絶望』展開風景
新井:自分の中では小説を書いた人が人類で一番偉いことになってて、そうじゃない本に対してはまったく気持ちが起きない。だから最近困っちゃうのは、本が好きっていう体でやってるけど、本じゃなくて小説が好きなのでは? って。
花田:私は店っていうライブ感が好きなのかな。好きな作家だからドーンと展開しようというのは、「そういうやり方していいんだ」って思うんだけど、それはお客さんには関係ないかなって。売り場にいろいろあって楽しかったって思ってもらうことが自分の一番の楽しみだから。
長江:僕は本屋じゃなくても、本が届けばいい。自分が働いてる本屋じゃなく別の本屋で買ってくれても、僕は読まないけど電子書籍だっていいし、とにかく内容が届けば。本は価値観を広げる手っ取り早い方法だけど、読むのってある程度訓練しないとなかなか難しい。店頭ってそこをお客さんに教えられる場だと思ってて、「自分に合う本」という探し方だとどうしてもたどり着けない本に、(本を読む)順番を示していけるのが本屋かなって。
(後篇に続く)
『このままなんとなく、あとウン十年も生きるなんてマジ絶望』
【著者】長江貴士【発行】秀和システム【価格】本体1500円(税抜)
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