【根本宗子×GANG PARADE】ミュージカル『プレイハウス』で異色タッグが実現

　共演者を見ると、特に脇を固める俳優がいつもとは全然違う顔ぶれ。これはミュージカルということを鑑みて？
根本「このメンバーを見てミュージカルということで選ばれた俳優さんだと思う人はいないでしょ（笑）。それは鳥越くんくらい。ご一緒したことがある人は猫背さんだけ。こんなことは私の芝居史上ほとんどないこと。今回のようにギャンパレとやるといった今までやったことのないこと、ましてやパルコさんとやるのも初めてとなったら、いつものメンバーで固めるという演出家が多いと思うんです。キャスティング表を出した時にきょとんとされて、面白がってはいただけましたが、すごく確認されました。でも類君も鳥越さんもブルーさんもいつも私の作品を見てくださっていて、出てみたいと言ってくださっていた3人なんで、そういうのはとてもありがたいので、この機会にご一緒したいと思いました。猫背さんとは絶対もう1回やりたかった。富川さんは純粋にお芝居が上手くて何をいつ見ても素晴らしいのでいつかご一緒したいと思っていました。磯村さんは自分が初めてミュージカルをやる、しかもギャンパレとってなった時にバリバリのミュージカルの方にお願いするのではなく、一緒に「今回のミュージカルってなんだろうね？」って１から考えてくれそうなミュージカルバージンの方が良くて、磯村さんにお願いしました。稽古前に何度かお話しさせていただきましたが本当にお芝居が好きで真面目な方ですごく頼りになる座長です。私は自分が「興味がある方」としかやれない性分なので、結果普段キャスティングしている時と選び方は変わらないですが、「ミュージカル」という枠で考えると、あえてチャレンジングなキャスティングにしてみました」

　ギャンパレの10人にとって舞台が初めてなのはもちろん、そのファンにとってもそんな彼女たちを見るのは初めて。そんなファンたちに各々が思う見どころを聞かせて！
ナルハ「楽曲はギャンパレのものを使っているけど、振り付けもいつもと全然違うというのもあるし、演技もあるし…。ダンスとかもカッコいいし、見てほしいところはたくさんあるので、ひとつひとつの場面に注目してほしいなと思います」

マイカ「アイドルって、まだなめられがちなところがあるのかなって思うんです。こういう世界だと若干そういう部分があるのかなと思うんですが、1回来て私たちの本気を確かめてほしいなと思います」

カミヤ「私がちょっと斜に構えているのかもしれないし、そういうのは一切なくさせるのが自分たちの仕事だとは思うのですが、第一声の台詞を言った時に、ファンの人たちにちょっとクスっとされる気がしているんです。でも、フラットに見てほしいなと思います。一つの演劇をこの期間ずっと稽古してきたので、アイドルのGANG PARADEは頭の片隅に置いて、普段の自分たちの姿を1回忘れていただいて、1俳優とまでは言いませんが、そういう存在として見ていただければ嬉しいです」

ヤママチ「みんなが言ってくれた通りなんですが、経験豊富な共演者の方々と一緒にやらせていただくなかで、どうしても私たちは演技をしてこなかった分、つたないところはたくさんあると思います。それでも“GANG PARADEというグループの子たちはすごくカッコいいな”と思ってもらえる作品にできるように、私たちも必死に毎日しがみついていきます。さっき根本さんに言っていただいたように、頑張っているというだけでは絶対に終わらせたくないし、その人の心にずっと残り続けるような舞台を作るってすごく難しい事だと思うんですけど、そういう舞台にできるようにしたいと思っています。見どころしかないんですが、（ギャンパレというより）『プレイハウス』そのものを楽しみにしていてほしいなと思います」

根本「私はギャンパレが初舞台であるということを意識していないんです。いわゆる本当に初舞台の人とやるのとも全然違う。だってギャンパレはふだんから表現しているから。表現者であることの尊敬はすごくある。表現の仕方が今回は違うだけ。ギャンパレのポテンシャルの高さを見てみんながたくさん驚けばいいなと思うし、驚くだろうなと思っています」

（TOKYO HEADLINE・本吉英人）