残暑はまだまだ続く…【スメルハラスメントその実態と対策】
昨今、さまざまな「ハラスメント」がある中で最もやっかいなのが「スメルハラスメント」なのでは? 「ハラスメント」自体、「される側」の主観によるところが大きい中で「におい」というのは特に意見が分かれそう。昨今の「スメルハラスメント」事情を探ってみた。
まずスメルハラスメントとはいったいなにかというと「においにより周囲を不快にさせる嫌がらせ」ということ。これは口臭や体臭といったいわゆる「くさい」というものもあれば、最近ではいいにおいでも「香りが強すぎる」といったパターンもあるよう。
「くさいから気を付けなければ…」とケアしすぎてしまい、強いにおいを放ちすぎるほうのスメハラになるという悲しいケースもままあるわけだ。
加えて、嫌なにおいというのは排泄物や下水のにおいといったよっぽどひどいものでもない限り、なかなか共通認識を持つのは難しい。
また、時には自分が「嫌い」と言っていたにおいを自分で発してしまうケースもある。ニンニクの入ったラーメンや焼き肉を食べた時、エスニック系の独特のにおいもそれにあたるかも。「あのにおい嫌だよね」と言いつつも「そういえば自分も…」と思い当たる節のある人は多いのでは?
とはいえ、スメルハラスメントというと真っ先に浮かぶのがおじさんの加齢臭というものかもしれない。
加齢臭と一言でいってもたばこや酒、昼に食べたラーメンに入っていたニンニクといったもの、単純に汗、と原因はさまざま。単体では大したことではなかったものが合わさることで独特のにおいを生み出すケースもある。
今回、多くの女性に話を聞いたところ、「○○のにおいが嫌い」という具体的な話がある一方で、ひとつの意見として「朝の通勤電車でのくさいにおいが嫌」という人が多かった。
これは特定のにおいについてではなく「自分がにおいを発していることに無頓着、もしくは他人に不快な思いをさせないための努力をしていない」ということについての問題提起。
それは「帰りの電車の中でくさいのは、その日一日、外回りをして汗だくになった可能性もある。それはサラリーマンとして仕方のないこと。でも朝は家でしっかりとにおい対策の準備ができるのだから、それをしてこないのはおかしい」という考えから来る意見のよう。
実際、ヤング男性向けコスメブランド「ギャツビー」を展開するマンダムでは、 15歳〜35歳の女性を対象に「男性のニオイと恋愛に関する調査」を実施。その中でにおいケアをしている人については73.3%が好印象と解答。
こうなるとにおいそのものはもちろんなのだが、周囲に対する気遣いができていないというのがスメハラの最大の問題といえそうだ。
とはいえ「くさい」だけではなく、いいにおいでも「香りが強すぎる」という形のハラスメントもあるというのは厄介だ。
こちらの場合は、女性だったらもともとつけている香水やメイクのにおい、男性の場合は整髪料といったものとの相性もあるので、そういったわざわざにおいを発するものを利用する場合は組み合わせは注意するほうがいい。せっかくの努力が水の泡になってしまうケースもある。