相鉄バスが自動運転の実証実験。20キロでゆっくり安心安全運転

テープカットに参加した横浜市緑の協会理事長の上原啓史氏、小木津氏、菅谷氏、林氏(左から)
機械ができることは機械に。人にしかできないことは人が

 式典で同社の菅谷氏は「路線バスは運転者不足が言われている。これは今に始まったことではなく、10年以上前から予想はしていた。路線バスを運転するには大型免許のほかに二種免許が必要だが、それを保有している人数が減っている。これは大変なことになると当時から思っていた。そのためにやれることはなんでもやろうと、いろいろな策を打ってきた。その中で、機械ができることは機械に任せよう。人にしかできないことを人がやろうと考えた。当時、自動運転という言葉はなかった。今はそういう機運も高まり、技術も高まってきたので、我々路線バス事業者が主体的に関わっていくべきだろうと考えていた。最近では有人のバスの運転でも事故を起こしてしまうこともある。人間を保護するために機械を使いたいということもある」などと今回の実験に至る経緯を語った。

 また林局長も「横浜もこれから生産年齢人口が減っていく。働き手が減っていくのは深刻な問題。郊外でココミュニティーが高齢化していくことが起こっていく。路線バスが採算が取れないと地域の人たちが孤立してしまうという危機感もある。自動運転バスはそういうことを救えるのではないかと思って横浜市としてもバックアップしていきたい」などとバスの運転手不足への危機感を見せた。