【インタビュー】黒田勇樹が「戦争反対」の思いも込めた劇団「令和反戦楽団」旗揚げ

「今回の作品は半分くらいの人は怒るんじゃないかと思う」


 楽団というのは?
「劇団にしようと思ったんですが、“反戦劇団”ってちょっとカッコ悪いなって。硬すぎるし。楽団だと楽しもうとしているというか、ちょっと意味がふわっとする感じなので」

 今までは稽古が始まる前には脚本が上がっていたが、今回はなかなか脚本が書けなかったとか。やはり旗揚げ公演ということで微妙な力みがあった?
「それもありましたし、プロデューサーからも“昔の黒田くんみたいな野良で好き勝手やっていた時のような作品が見たい”と言われたので、好きなことをやろうと思って、“宇宙を移動する”というざっくりした設定にしてしまったので場面の選択肢がすごくある。それで分からなくなった。こだわってしまったんですね。だから商品を作ることと作品を作ることの違いというか…」

 お仕事として受けるのは商品だが、今回は作品であると。
「普段、三栄町でやるときは、お客さんの年齢層とかどれくらいのお金を払ってくれるかといったことを考慮したうえでどういう作品を作るかといったことを考えています。これはそうしてほしいと言われるわけではなくて、自分で考えたうえで。今回はちゃんとしたお金をもらって作・演出をし始めて11本目なんですが、今回やる作品は本当に不条理で、絶対半分くらいの人は怒るんじゃないかと思います。なんなら初日で公演が中止になる可能性もあると思っているんですが、1本目からそういう作品をやる勇気はなかった(笑)。10本やって、この前の作品ではサンモールスタジオをパンパンにしたので、そういう何というか、たくさんのお客さんに見てもらえる作品を作ることができるという証拠を作ったうえで、でも好きなことをやったらこうなる。なんでもやっていいよ、と言われればこういうことをやりたいという作品です。なので演劇についての定義が狭い人は来ないほうがいい。何か新しいものを見に来る、くらいのつもりで楽しんでいただければ」

 あまり先のことは決めないとは言うものの、将来的には公演を重ねて大きい劇場での公演ということも考えている?
「今回はスタン・ハンセンが宇宙を旅するお話なので、いつかはステージアラウンド東京でリメイクして、ぐるぐる回りながらやりたいですね(笑)。あと演劇とは関係ないのですが、来年は映画を撮りたいです」

 公演は10月8日~14日まで10公演が上演される。(TOKYO HEADLINE・本吉英人)
令和反戦楽団『スタン・反戦』

【日時】10月8日(火)~14日(月・祝)(開演は火~木19時30分、金14時、土~月14時/18時)
【会場】三栄町LIVE STAGE(四谷三丁目)
【料金】全席自由 前売り3000円、当日3500円 ※前売り・当日共にプラス1ドリンク500円)
【問い合わせ】三栄町LIVE(info@3eicholive.com)、三栄町LIVE HP(http://3eicholive.com/)

【作・演出】黒田勇樹
【出演】田中惇之、春見しんや、皇希、山田啓吾、黒田勇樹(令和反戦楽団)
≪珠居ちづる(令和反戦楽団)、西田義範(令和反戦楽団)、
Aキャスト:長瀬京香(劇団ひまわり)、楪亜紀、森田明日香(劇団ひまわり)、石田夢翔(劇団ひまわり)
Bキャスト:山方まゆ(令和反戦楽団)、金子茉由(劇団ひまわり)、小野聖佳(劇団ひまわり)、早川春香(劇団ひまわり)
日替わりキャスト:上原弘子(令和反戦楽団)、橘るい(令和反戦楽団)≫
<<< 1 2 3
コケ愛好家・藤井久子さんに 聞く「コケめぐり」の魅力
<インタビュー>BALLISTIK BOYZ「新たな目標へ進みだす」セカンドアルバムリリースでネクストチャプターへ
滝沢カレンは“謎の美女”!「自分のコンプレックスを聞かれても絶対に言いません」
関口メンディーと小森隼が語る“俳優”への思い 「誰も見たことがないGENERATIONS」映画『昨日より赤く明日より青く』
今夏ピクトグラムで沸かせた が〜まるちょばが単独公演 「パントマイムで感動する」
NAOTOと岩田剛典に聞く、10年後の三代目 J SOUL BROTHERS