【インタビュー】内田慈 演じる役柄も演じる年齢も驚くほどに幅広い「何か気になる」女優ナンバー1
映画やテレビドラマを見ている時、なにか気になる存在感を残す俳優がいる。ネットで調べて「自分だけが知っている」と自慢したいところなのだが、そんなことはみんなやっているので、そういう俳優はだいたい後からちゃんと有名になる。現在、そんなケースの最たるものがこの内田慈(うちだ・ちか)という女優だ。
内田慈(撮影・蔦野裕)
まずは最近の仕事について。12月に月刊「根本宗子」への出演が控えており、今年は舞台に4本出演。ここ数年は映像作品への出演が多かったのだが、今年は原点回帰の年だった?
「たしかに、今年はここ近年では舞台が多い年。でも毎年やっていて、舞台か映像のどちらかに軸足を置くというふうではなくやって行きたいなと。タイミングもあって年間本数にばらつきはあります。作品的にも原点回帰を感じた年ではあります。例えば3月の”財団、江本純子”へは10年ぶりの出演、7〜8月の”五反田団”の『偉大なる生活の冒険』は11年ぶりの再演。”10年周期で再び出逢えた感覚”がうれしくて、今年はそういうタイミングなのかな?と、作品を通して自分と向き合っています」
今年は映像では『全裸監督』『フルーツ宅配便』『Heaven?〜ご苦楽レストラン〜』といった話題作の出演もあった。
「全裸監督はチーフ監督・武正晴さんの監督回で。武監督の作品にはずっと出たかったのでオファーをいただいた時は前のめりにお返事しました。TBSドラマHeaven?の木村ひさし監督は3回目。ゴールデンタイムの準レギュラーで呼んでくださるなんて、本当にうれしかったです。フルーツ宅配便の出演回の沖田修一監督作品には以前、映画『南極料理人』で出演させていただきましたが声のみの出演だったのでいつか実物で出たくて(笑)。チーフ監督の白石和彌監督とは白石監督の長編デビュー作となった映画『ロストパラダイス・イン・トーキョー』でヒロイン役をやらせていただいたご縁があり、お二人の間で名前を挙げていただいたと聞きました。めちゃくちゃうれしかったです」
「19歳で演劇を始めた」という内田は小劇場ではポツドールの三浦大輔、ハイバイの岩井秀人、五反田団の前田司郎、毛皮族の江本純子、イキウメの前川知大といった今を時めく劇作家・演出家の作品には欠かせない存在だった。厳しい現場でもまれる中で積んだキャリアは同世代の俳優の中でも跳び抜けている。最近は若手のクリエイターが初めて監督をする時や、初めて長編作を撮るようなときに「一緒に仕事をしたい」と言われることも多い。
「若い方からのオファーはうれしいです。知識へ貪欲だから話題が豊富で刺激的だし、時代性もあるのか冷静に分析ができる人が多くて、そのクレバーさから教わることがたくさんあります。演劇作品も映画作品も幅広く観ている人が多く、オファーはこれまでの出演作品を観たことがきっかけでいただくことが多いです。最近の作品ももちろんうれしいですけど、過去の作品の話などをされると、これまたうれしかったりします。作品が時代を越えて届いてるーって」
最近はそういうオファーをもらっての出演がほとんど?
「そうですね。でも、出たい演出家・監督作品のオーディションはいつも気にしています。また、監督から声をかけていただいてオーディションに行くこともあります。そのへんのスタンスはこれまでと変わっていません」
「たしかに、今年はここ近年では舞台が多い年。でも毎年やっていて、舞台か映像のどちらかに軸足を置くというふうではなくやって行きたいなと。タイミングもあって年間本数にばらつきはあります。作品的にも原点回帰を感じた年ではあります。例えば3月の”財団、江本純子”へは10年ぶりの出演、7〜8月の”五反田団”の『偉大なる生活の冒険』は11年ぶりの再演。”10年周期で再び出逢えた感覚”がうれしくて、今年はそういうタイミングなのかな?と、作品を通して自分と向き合っています」
今年は映像では『全裸監督』『フルーツ宅配便』『Heaven?〜ご苦楽レストラン〜』といった話題作の出演もあった。
「全裸監督はチーフ監督・武正晴さんの監督回で。武監督の作品にはずっと出たかったのでオファーをいただいた時は前のめりにお返事しました。TBSドラマHeaven?の木村ひさし監督は3回目。ゴールデンタイムの準レギュラーで呼んでくださるなんて、本当にうれしかったです。フルーツ宅配便の出演回の沖田修一監督作品には以前、映画『南極料理人』で出演させていただきましたが声のみの出演だったのでいつか実物で出たくて(笑)。チーフ監督の白石和彌監督とは白石監督の長編デビュー作となった映画『ロストパラダイス・イン・トーキョー』でヒロイン役をやらせていただいたご縁があり、お二人の間で名前を挙げていただいたと聞きました。めちゃくちゃうれしかったです」
「19歳で演劇を始めた」という内田は小劇場ではポツドールの三浦大輔、ハイバイの岩井秀人、五反田団の前田司郎、毛皮族の江本純子、イキウメの前川知大といった今を時めく劇作家・演出家の作品には欠かせない存在だった。厳しい現場でもまれる中で積んだキャリアは同世代の俳優の中でも跳び抜けている。最近は若手のクリエイターが初めて監督をする時や、初めて長編作を撮るようなときに「一緒に仕事をしたい」と言われることも多い。
「若い方からのオファーはうれしいです。知識へ貪欲だから話題が豊富で刺激的だし、時代性もあるのか冷静に分析ができる人が多くて、そのクレバーさから教わることがたくさんあります。演劇作品も映画作品も幅広く観ている人が多く、オファーはこれまでの出演作品を観たことがきっかけでいただくことが多いです。最近の作品ももちろんうれしいですけど、過去の作品の話などをされると、これまたうれしかったりします。作品が時代を越えて届いてるーって」
最近はそういうオファーをもらっての出演がほとんど?
「そうですね。でも、出たい演出家・監督作品のオーディションはいつも気にしています。また、監督から声をかけていただいてオーディションに行くこともあります。そのへんのスタンスはこれまでと変わっていません」