データセクション、チリ「フォローアップ」開発会社を子会社化

データセクションとの経営統合について説明するカファティCEO
 ジャック社のクリスティアン・カファティCEOは「チリの小売業ではモノからヒトへの流れをデータとして把握することがとても難しかったけれど、我々はテクノロジーとビジネスが直結したとてもいいシステムを作ることができた。このシステムを開発してからラテンアメリカだけでなくヨーロッパや日本に売り込んではどうかと思うようになり、日本のマーケットを探しているうちにデータセクション社と非常にいい形で巡り合いました。1年以上前から同社と一緒にさまざまなプロジェクトを進める中で共通点の多さを感じ、お互いの事業をもっとグローバルなビジネスに広げて行こうという話を始めました」と語る。

 データセクションの林健人代表取締役社長兼CEOは「話を補足すると我々が日本で小売店舗向けのサービスをやっていて思うのは、日本の小売店舗で品出しや商品の補充が途切れている状態はほぼ見たことがない。こうしたホスピタリティは必ずしもAI技術だけの話ではなく、グローバルにおいて突出した大きな強み。ホスピタリティの精神は人間が教育してサービス業の中にインストールしていく方法もあるが、我々はジャック社と連携していきながらグローバルの中でホスピタリティが十分とは言えない小売店舗やサービス業に対し、消費者の購買体験の価値を上げていくことにAIという手段を使っていきたい」と説明した。

 データセクションでは「FollowUP」を今後3年間で36カ国1万店舗での導入を目標に展開していく。また、画像や動画などのイメージデータ解析を生かした医療分野の研究開発や音声認識や音声合成技術に強みを持つ企業との技術開発を協議していることも発表。今回のジャック社とのリテールマーケティング(小売に特化したマーケティング施策)、そして医療と音声分野に集中した技術開発と海外展開を行い、同社の標榜する「世界のデータ部」を目指す。
会見冒頭で「いますごくワクワクしているんです」と喜びを語るデータセクションの林社長
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