ラグビー解説者の大西将太郎氏がW杯を総括【髙田横粂の世相談】
大西氏は試合映像を見ながら解説
「現在の日本代表はカラーがないのが特徴。臨機応援、縦横無尽」
番組では試合のハイライト映像を見ながら生解説。
日本代表の印象的なプレーについて髙田は「日本代表の80分のパフォーマンスを見ているだけで、大満足。一つのシーンだけを挙げて“あそこが良かった”とは、なかなか言えない。フィジカル的には追いついてきたとも言われているが、体格的には劣っているわけで、そんな彼らがスピードとテクニックとチームワークで世界の大きな強豪たちを相手に80分戦っている姿を見ているとその全てのプレーが印象に残った。それが正直な感想」
横粂氏は「初戦のロシア戦の前半4分のフルバックのトゥポウ選手がキャッチミスしてトライを取られたところが印象的。あの時に“ラグビーって難しいな”と改めて思った。漫画やドラマを見て甘く考えていた自分が“そりゃ難しいよな”と気づいたし、W杯という場が選手にどれだけ緊張を与えるのか、あの後もガチガチだった姿を見て思いました」
ロシア戦について大西氏は「ロシア戦の前半は全員緊張していた。観客も。緊張しないほうがおかしい。ロシアのトライは全試合であの一本だけ。あれはライトも目に入ったみたい。あの時間帯であの雰囲気の中で落下点を見失ったということもあると思う。相手がスコットランドやアイルランドだったら、あの前半の状態では後半巻き返しても負けていたかもしれないので、ロシアには悪いけど開幕戦はロシアで良かった」と話した。
グループリーグ最終戦の日本vsスコットランド戦について高田が「今回はオフロードパスを多用していましたね」と問うと大西氏は「今までもしたかったけど、できるフィジカルがなかった。50:50のパスより、しっかりボールをキープしようとしていた。今回はしっかり練習してきた。オフロードはタックルされながらなので、もしこの後捕まってしまうとサポートが遅れてしまう。そういうリスクがあるので絶対に通さないといけない。エディさんの時はボールを保持することが優先の戦い方だった」と解説。そして「スコットランドは120%で来ていたが、そこで守り切った日本のディフェンスが良かった」と日本のディフェンス力を評価した。
また現在の日本代表について「カラーがないのが特徴。臨機応援、縦横無尽、カメレオンみたい。総合力がある。“今回の日本代表はどんな戦術で来るんだろう?”とどの国も思っていたと思う」と話した。