“本当は見えてる”盲目のピアニストが殺人現場を目撃する!? インド映画「盲目のメロディ」【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュース vol.7「この暗闇を超えて、温泉に行こう」がこの前の日曜日(24日)に無事終了いたしました。
ご観劇いただいたのはもちろん、たくさんのご感想もいただきました。ありがとうございます。
今回も今できることは「やり切った」と思います。
でも次回はその上を行けるように精進していきますので、ご期待ください。
さて、今週は鑑賞記です。
三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュース vol.7「この暗闇を超えて、温泉に行こう」がこの前の日曜日(24日)に無事終了いたしました。
ご観劇いただいたのはもちろん、たくさんのご感想もいただきました。ありがとうございます。
今回も今できることは「やり切った」と思います。
でも次回はその上を行けるように精進していきますので、ご期待ください。
さて、今週は鑑賞記です。
黒田勇樹
今回の鑑賞記はインド映画「盲目のメロディ」です。
感性と芸術性を高めるために、盲目のふりをしているピアニストが殺人現場を目撃してしまい、事件に巻き込まれ、犯人たちと頭脳や肉体で攻防していくという…一応宣伝上では「インドのブラックコメディ」と謳われている作品。
1995年「ムトゥ 踊るマハラジャ」で大旋風を巻き起こし、最近でも奇想天外なロボットがCGアクションしまくるSF「ロボット」やハエが人間と戦う「マッキー」、カルト的な人気を博した「バーフバリ」シリーズなど、その独特の世界観と、人口の多さと比例する様に大量生産される中での“数うちゃ当たる感”で、定期的に日本でも話題になる「インド映画」
僕の中ではもう“インド”は“ゾンビ”とか“サメ”とか“ピラニア”と同じ意味を持つ言葉で、それ自体がひとつのジャンルで、そのジャンルのコアなファンが観ればどれでも面白い作品群というイメージなんですが…今作は…
インド感、少な目で残念でした!
もうこれは“インド映画”に、過剰な“インド感”を期待してしまった僕が悪いのですが、ピアニストが主人公だから歌うシーンもいくつか出てくるんですが、所謂、皆が想像するような突然精神世界に突入して群舞するみたいなシーンは皆無。
歌自体も、え?これは今、精神的なミュージカルシーンなの?誰かが本当に唄ってるの?とルールがあやふやで観客を悩ませる。
ストーリーというか映画のタッチも、見えてるのに見えないフリをしているというシチュエーションコメディをやりたいのかと思ったら、前半は本当に見えていない人の生活みたいに描くし、途中からは「オーシャンズイレブン」みたいなクライムサスペンスやり始めるし、最後は「ララランド」みたいに終わるし、観ている最中にどんどんジャンルが変わって、更に真ん中を貫く“テーマ”みたいなものもハッキリ提示されないから、いつものインド映画の様に手放しで笑っては観れませんでした。
なんつーんでしょう、学生の映画研究会に「好きなモノ撮っていいよ」ってお金渡したら、やりたいこと全部やって色んな映画の好きなシーン集めて1本の作品にしちゃいました!みたいな統一感の無さ。
マーケットはどんどん拡大してるけど、それだけ方法論が確立されずクオリティの希釈もされちゃってるのかな?でも、その多様性こそがカンブリア紀の様な映画を生んでいるのかもしれない、というインド映画の光と闇を感じる作品でした。
感性と芸術性を高めるために、盲目のふりをしているピアニストが殺人現場を目撃してしまい、事件に巻き込まれ、犯人たちと頭脳や肉体で攻防していくという…一応宣伝上では「インドのブラックコメディ」と謳われている作品。
1995年「ムトゥ 踊るマハラジャ」で大旋風を巻き起こし、最近でも奇想天外なロボットがCGアクションしまくるSF「ロボット」やハエが人間と戦う「マッキー」、カルト的な人気を博した「バーフバリ」シリーズなど、その独特の世界観と、人口の多さと比例する様に大量生産される中での“数うちゃ当たる感”で、定期的に日本でも話題になる「インド映画」
僕の中ではもう“インド”は“ゾンビ”とか“サメ”とか“ピラニア”と同じ意味を持つ言葉で、それ自体がひとつのジャンルで、そのジャンルのコアなファンが観ればどれでも面白い作品群というイメージなんですが…今作は…
インド感、少な目で残念でした!
もうこれは“インド映画”に、過剰な“インド感”を期待してしまった僕が悪いのですが、ピアニストが主人公だから歌うシーンもいくつか出てくるんですが、所謂、皆が想像するような突然精神世界に突入して群舞するみたいなシーンは皆無。
歌自体も、え?これは今、精神的なミュージカルシーンなの?誰かが本当に唄ってるの?とルールがあやふやで観客を悩ませる。
ストーリーというか映画のタッチも、見えてるのに見えないフリをしているというシチュエーションコメディをやりたいのかと思ったら、前半は本当に見えていない人の生活みたいに描くし、途中からは「オーシャンズイレブン」みたいなクライムサスペンスやり始めるし、最後は「ララランド」みたいに終わるし、観ている最中にどんどんジャンルが変わって、更に真ん中を貫く“テーマ”みたいなものもハッキリ提示されないから、いつものインド映画の様に手放しで笑っては観れませんでした。
なんつーんでしょう、学生の映画研究会に「好きなモノ撮っていいよ」ってお金渡したら、やりたいこと全部やって色んな映画の好きなシーン集めて1本の作品にしちゃいました!みたいな統一感の無さ。
マーケットはどんどん拡大してるけど、それだけ方法論が確立されずクオリティの希釈もされちゃってるのかな?でも、その多様性こそがカンブリア紀の様な映画を生んでいるのかもしれない、というインド映画の光と闇を感じる作品でした。
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黒田勇樹に相談したい方はメールにて相談内容をお送りください。メールには「ニックネーム、性別、年齢、ご相談内容」をご記載ください。メールアドレスは「sodan@tokyoheadline.com」になります。
黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
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