ビューティプロデューサー・美香が語る、美しい髪を保つために心がけてほしいこと
クールビューティー。女性なら一度はあこがれる黒髪のストレートロング。どうしたら美香さんのような美人ヘアを保つことができるのか。
「私の黒髪は、ブルーブラックに染めてアイロンでまっすぐにしています。毎日ヘアアイロンをかけて、傷まないようにテクニックを駆使してキープしています。くせ毛の人は黒髪ロングを諦めがちですが、テクニックやケア次第で作り出すことができるんですよ」
“情熱なしで魅力的な美など存在しません”とは、クリスチャン・ディオールの言葉。美しくなりたいと思う、その気持ちが大切。
「180度のヘアアイロンを、すっと髪に通します。同じところを何度も何度も通しがちですが、たくさん時間をかけると傷むだけ。一回で終わらせることがポイント」
今でこそ黒髪のストレートロングの美香さん。だけど、かつてはブラウン系のレイヤーカットだったとか。「どうしたらそんなに美しく長くなるんですか? と思われるくらい綺麗な黒髪にすれば、関心を抱いてくれると思ったんですね。自分をブランディングするために黒髪にしたんです」と明かす。
「フェイスケアをする際、お化粧水をつけたからそれで終わりという人はいませんよね。美容液をつけたり、クリームをつけたり、自分に適したお肌を作り上げていくと思います。ヘアケアも同様で、カラーを保つためにカラー専用のシャンプーやマスクを使ったり、髪の輝きを増幅させるシャインオイルを使ったり、自分に適した髪を作り上げるプロセスがあります。そうすることで、その人だけの美しい髪が出来上がっていきます」
サロンマネージメント、プロデューサーなど多岐にわたってヘア業界で活躍する美香さんだが、もともとはアパレル業界出身。文化服装学院を卒業、約10年間複数のアパレルメーカーでファションザイナーとして活躍していた。
「小さい頃から髪の毛をアレンジすることが好きでした。デザイナーとしても充実していたのですが、女性が喜ぶようなサロンがないことに不満を覚えていて……だったら、「自分で作るしかない!」って(笑)。作るからには、世の中にないようなサロンを作りたかった」
2002年、南青山にヘアサロン『AMATA』をオープン。既存のヘア業界にはないエッセンスを取り入れるべく、美香さんが注目したのは、当時日本に上陸したばかりのスイス発オーガニックコスメ「ヴェレダ」。オーガニックをヘアケアの一環として取り入れ、浸透させていった。
「喫茶店のメニューのように、“トリートメント〇円”“カット〇円”といった単調な表記も変えたかった。たくさんのメーカーさんからトリートメントを集めて、髪の毛にもたらす効力を端的に伝える「アルティメイト」や「ブリリアント」といった表記にしました」
トリートメントのブランド名や商品名を伏せ、関心を抱きやすいネーミングにする。そうすることで、より髪の毛に興味を覚える人が増える。「ヘア業界がヘア業界だけで生きていくという時代から、ビューティーのカテゴリーの枠そのものを広げたい気持ちが強かった。ヘアはもちろん、“キレイになる”ことを提案したかった」、そう笑う。
地球に配慮した上でキレイをプロデュースする未来
その後も、ヘアエステやヘッドスパという言葉がまだポピュラーではなかった時代に、率先してそれらを作り上げていく。原動力は、「好奇心を絶やさないこと」と言い切る。
「専門専科の人には及ばない知識だったとしても、いろいろな好奇心を集めていくと強いパワーになります。「ああしたい」、「こうしたい」と思うことが大事。それがあるからこそ、徐々に形になっていく」
美香さんは、毛髪に関する知識と毛髪の状態を的確に観察する技術を習得し、カウンセリング能力を持ち合わせた毛髪診断士でもある。美容師や理容師のように国家試験を通る必要はないものの、認定試験に合格するため、髪にまつわる膨大な知識量が必要となる。
「毛髪診断士の資格を取って15年になります。当時は、毛髪診断士の資格は、国家試験を通過した美容師(理容師)免許を持っていないと取得できませんでした。でも、私はヘア業界をアップデートするためにも、私自身が毛髪診断士を取得し、ヘア業界に毛髪診断士が増えていく環境があることが望ましいと考えました。懇願して、懇願して、異例で講習会を受けさせていただき、合格することができました」
(※現在、美容師免許がなくても受験資格があるように、協会は広い門戸を開いている)
一念岩をも通す好奇心と情熱――。彼女がプロデュースするお店を訪れるお客さんが、後を絶たないのも納得だろう。
「ヘアケアに関しては、あまり固定観念で動かない方が楽しくなると思います。例えば、シャンプーは家族で共有している人が多いと思うのですが、必ず自分に適したものがあるのですから、 もったいないですよね。また、「絶対にノンシリコン」と思い込む必要もありません。シリコンが必要な髪質もあるわけで、偏った固定観念は良くないです。現在は、オーガニックとテクノロジー、双方の良いところを兼ね備えたシャンプーもあります。フレキシブルに、少し視野を広げてみることが大切」
また、くせ毛に関しては、こんなアドバイスを。
「くせ毛の方は、乾かした後に冷風を当てた方がいいですね。髪の毛のトップの場合、垂直に髪の毛を上げて温風を根元に当てたら、手はそのままで冷風に切り替え、少し冷やす。そうするとトップの部分がふわふわしたまま一日を過ごせるようになりますよ」
詳しくは、美香さん監修の書籍『美髪力! 1日10秒で「キレイ」な私』(双葉社)に譲るとして、些細なことからケアするだけで、髪はまるで変ってくるというわけ。
最後に、ヘア業界の革命児でもある彼女が、これから先に見据えるテーマを聞いてみた。
「SDGs (持続可能な開発目標)という言葉があります。国連が掲げる2016年から2030年までの国際目標で、貧困や環境問題、エネルギーなど、次世代の中で私たちが心地よく地球で生きていくために、見直さなければいけない課題(目標)が17つ挙げられています。そういったことをきちんと意識した上で、ヘア業界として、ビューティ・プロデューサーとしてできることを広げていきたいです」
単にキレイになるのではなく、地球に配慮してキレイになれたら言うことなし。自分の「美」以外にも注意を払える人は、きっと美しい。
アクティブオーガニック「Be」presents「BeStyle」は、TBSラジオで、毎週土曜午前5時30分~6時にオンエア。radikoでも聴取可。詳しくはHPを参照。
https://www.tbsradio.jp/be/
また、当日の模様は、以下のYoutube「Be Style」チャンネルからも視聴可能。あなたの「なりたい」が見つかるかも――。
https://www.youtube.com/channel/UCtEhEgJPGJQ9IX4y5vbmESw/featured
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