三省堂「今年の新語」大賞に「―ペイ」! 鴻上尚史「狂乱的なCMが……」
他の新語・流行語ランキングとは違い、『大辞林』『新明解国語辞典』など三省堂の辞書を編む専門家が「2019年を代表する言葉(日本語)で、今後、国語辞書に採録されてもおかしくない言葉」を選ぶ。候補となる言葉はインターネットや書店を通じて広く募り、応募総数は2017通、候補となる言葉は837語が集まった。
選考委員を務めた『三省堂国語辞典』の編集委員の飯間浩明氏と『三省堂現代新国語辞典』の編集主幹の小野正弘明治大学文学部教授が、「ーペイ」の出自についての熱いやり取りがあったことを説明するなかで、ゲストの鴻上尚史は「(-ペイが定着したのは)PayPayの爆弾投下的なCMだと思います。その後、何とかペイというのがいろいろ出てきた……やっぱり何とかペイが定着したのはあのPayPayの狂乱的なCMだと思う」。さらに、「何億円キャッシュバックみたいのがあったし、その後、7payの大失敗もあったから……」
「タピる」と「ワンチーム」は選外
選外となった「タピる」と「ワンチーム」は、ともに他のランキングでは注目を集めた言葉。
飯間氏は「今年の新語は、その年の流行語ではないんです。なにしろ辞書に載せる言葉ですから。これから本当の日本語の仲間になる言葉を選ぼうとしている」。
鴻上が「そのわりにはワンチームはそんな流行ってなかったと思うけどなあ」とつぶやくと、飯間氏は「ワンチームもみんなが使うようになると辞書に載るかもしれない」とコメントした。
「タピる」が選外になった理由について、小野教授は「“タピる”は多かったが、“タピる”というような言葉の作り方は以前もやっている。言葉の組み立てを重視するので、ちょっとズレたかなと」と、説明。とはいえ、応募も多く無視はできないと考えたといい、飯間氏は「記録として選外に留めた」と話した。
「令和」は特別賞とした。
イベントの最後に鴻上は、「われわれの辞書は命綱」