東京2020パラリンピックの公式記録映像をNHKと国際パラリンピック委員会が制作

組織委、IPC、NHKががっちりスクラム

森会長「貴重な資料として記録しておきたいと思っていた」


 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が12月11日、都内で会見を開き、NHKと国際パラリンピック委員会(IPC)が共同で「東京2020パラリンピック公式記録映像」を制作することを発表した。

 NHKで放送された後にパラリンピック公式映画として国内外で公開される。

 この日の会見には東京2020組織委員会の森喜朗会長、IPCのアンドリュー・パーソンズ会長、NHKの上田良一会長が登壇した。

 森会長は「オリンピックの公式映画は開催都市契約で義務付けられていたので、昨秋に制作を発表した。パラリンピックの公式映画は義務付けられてはいないが、組織委としては貴重な資料として記録しておきたいと思っていた。また、これがきっかけとなってこれから常にパラリンピックも公式映像を残していけるようになればという思いで、昨年から実現する方法を検討してきた。そしてIPCと協議してきた結果、IPCとNHKが協力して制作することとなった」などとこの間の経緯を説明した。

 パーソンズ会長は「東京2020パラリンピック大会の開催に向けて、NHKとIPCが共同で公式ドキュメンタリー映画を制作することになったことをIPCとしては大変うれしく思っている。パラリンピックが公式映画を制作するのは初めて。映画並びにパラリンピックがパラアスリートとその類まれなパフォーマンスへの理解が皆さんに伝わり、障害者への理解や認識が大きく変わることを願っている」などと挨拶。

 上田会長は「NHKはパラスポーツと触れ合うことをを通じて、多様性を尊重する共生社会の実現に寄与したいという考えのもと1964年の東京大会からパラリンピック放送に取り組んできた。来年の東京パラリンピックの放送権を持つライツホルダーとして大会の成功に貢献したいと思っていた。そういったなかでIPCと組織委と協力して公式記録映像を制作することはパラリンピックムーブメントを世界中に届ける最高の機会になる。公益メディアのNHKにとっても大きな意義があると考えている」などと挨拶した。
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