大迫傑、褒賞金1億円の使い道は「これから育っていく選手のため」

東京マラソン2020で日本新記録を樹立した大迫傑
東京マラソン2020で、2時間05分29秒の日本新記録を樹立した大迫傑(Nike)が1日、レース後の記者会見に出席。東京オリンピック代表最終枠の獲得に王手をかけた心境を語った。

マラソン男子において、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジの位置づけとなった今大会。大迫は自身が持つ自己ベスト2時間05分50秒の壁を破り、日本人トップの総合4位でフィニッシュ。東京オリンピック内定に大きく近づいた。

「喜びというよりかは、(昨年9月の)MGC後から緊張が続いていたので、ほっとしたという部分が大きいですね」とレース後の心境を語った。これまでの日本記録を上回った大迫には、レース賞金とは別に「マラソン日本記録褒賞金」として1億円が贈られ、使い道について問われると「スクールや来年の大会に向けてです。自分自身のため、また、これから育っていく選手のために使っていく道もあるのかなと思う」と、陸上界への思いを語った。

  そのほかの日本勢は、8位高久龍(ヤクルト)、9位上門大祐(大塚製薬)、10位に定方俊樹(MHPS)と続き、2018年同大会での日本記録保持者であった設楽悠太(Honda)は16位でレースを終えた。

女子は、ロナー チェムタイ サル ピーター(イスラエル)が優勝。日本人では、山口遥(AC・KITA)が10位で日本勢トップだった。

オリンピック代表3枠目を決める最終決戦は、8日に行われるびわ湖毎日マラソン。同大会で大迫のタイムを上回る者がいなければ、自動的にオリンピック内定が決まる。大迫は「まだまだ改善点はあるけど、自分を信じて準備する」と、オリンピックを見据え、覚悟を滲ませた。