松本日向「自分が持っている力や技、全てを使ってアピールしていきたい」


 監督に皇治選手を希望したのはもともとファンだった?

「格闘技全般が好きなので特別に応援している選手はいなかったのですが、『K-1WORLD GP 2018 JAPAN 〜K’FESTA.1~』で卜部弘嵩選手に“勝っちゃうんだ!?”と。思えばあれも父の誕生日(笑)で一緒に見に行ったんですけど、気がついたら“こうじー!”って声援を送っていました。その時に“いちばん盛り上げてるの、この人じゃん”と。すごく惹かれるものがありました」

 お父さんきっかけが多いようですね

「父ほど格闘技が好きな人間はいないと思います。小さい頃から自分の空手の試合も何度も繰り返し見ていましたね。ただ格闘技を始めたのはあくまで自分からです。漫画みたいですけど、ある日いきなり家の隣に極真空手の道場ができたんですよ。自宅から徒歩1分の距離にあるから一回体験してみたらすごくて。キックボクシングを始めたのは中学3年生。高校3年間はサッカー部の所属だったので、近くのジムに週2~3回通うくらいで大会もほとんど出たことがありませんでした。実はサッカーも幼少期からやっていたのですが、中学ではクラブチームがハードだったためサッカーより空手を優先しました。高校では部活を思いっきりやろうっていう気持ちでサッカー部に入ったんです。空手の道場やサッカーのクラブチームの所属で部活動の経験がなかったので、その良さも知れました。仲間もそうだし、他の部を応援したり。で、高校でサッカーはやりきって、大学でも何か頑張りたいとは思っていんたんです。そうしたら大学のキックボクシング部の環境が思ったよりも整っていて、悪くないなと」

 他方、お母さんはダンスの先生

「ジャズダンスの教室をやっていまして。自分も4歳から今でもダンスをやっています。中高では1年にイベントが20個くらいあって、毎週のようにイベントに出たり大会にも出場していました。ただもう最近はジムの練習後にカラダが動かなくなってて」

 明大ですし、最近人気の「チア男子!!」という選択肢もあったのでは

「新歓では誘われましたけど。いや(笑)あれはちょっと違うかなって(笑)」

 ダンス経験は格闘技に生きている?

「体幹が違うと思いますね。軸を意識したりとか。ステップもリズムよく動けるっていうのはダンスの影響があると思います。ただダンスを格闘技の練習として考えたことはなく、楽しんでいるので。これからもダンスをやってるみんなのことも大事なので忘れずにいきたいです。あと格闘技のほうでは、踊る自分は隠しておきたい。ジムの先輩たちに“ダンサー!”ってイジられるんで(笑)」

 そのK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフへの入会は皇治選手の影響で?

「入るならなるべくキツいところに行きたかったのでもともと‬希望していました。大宮司(進/ジム代表)さんのことは最初は雲の上の存在すぎてどんな方なのかも分からなかったのですが、入ってみたらやっぱりすごい環境で。日曜日以外は毎日練習をやっているから学校があっても絶対に休みたくないと思って、多分ジムの誰よりも練習に行っています。そういうところでも負けたくなくて。面倒見てもらっている分‬、結果で返すのはもちろん、日々ちゃんと練習して返したいなと思っている部分があります。だから止むを得ない事情がない限り体調不良で休むことすらほとんどありません。やっていない人間からは、なんでそんなにキツい練習ができるのかとモチベーションを聞かれることもありますが、自分のためにやっているからというのが一番‬ですよね。誰かにやらされているわけでもなく‬充実した日々を送っているので」