下北沢・本多劇場の有料無観客生配信『DISTANCE』が開幕。入江雅人らが一人芝居

本多劇場の本多愼一郎総支配人

本多総支配人「やっと初日を迎えることができた。明日からもまだ公演は続きます」


 取材会では本多総支配人が「今日、やっと初日を迎えることができた。劇場で演劇を再開することを考えて今までやってきた。とても素晴らしい初日を見ることができ、皆様に感謝しています。今回の公演の企画にかかわってくださった皆様、明日からもまだ公演は続きます。これからもよろしくお願いします」と挨拶した。

 川尻は「この4月から全国の劇場が閉鎖した。どの演劇人も初めて遭遇する事態。いろいろな表現方法を模索したが、一番にあったのは劇場を開けて、劇場でお芝居をやりたいということだった。演劇に携わる皆さんと一緒に作品を作りたいという思いがあった。今はまだお客さんを入れてできる状態ではないが、まずひとつずつできるところから始めたい。友人であり、脚本・演出家である御笠ノ忠次と話し合って、安全に劇場を空けたいという思いでこのプロジェクトを始めた。この『DISTANCE』というのは少しずつ距離を縮めていって、最終的には今まで通りの距離感で満員の劇場でお芝居をやりたいという願いを込めてつけた名前。今日はたくさんの方に見ていただいて成功したと思うので、これからも頑張っていきたい」

 御笠ノは「僕は前向きな性格で今日をきっかけに演劇の新しいやり方が発見できたのではと思っている。今は劇場に来られないので、苦肉の策で生まれたやり方だけど、この先ひょっとしたら、劇場に来られない方も同時に生で見られるようなスタイルが確立されていくのかなとも思ったので、僕は希望を持って今日を迎えられたかなと思って、楽しかった」などとそれぞれ語った。