半分オンラインで半分リアルな新しい展示会 有明の「SMALL WORLDS TOKYO」から発信

タブレットを介してコミュニケーション 思った以上に会話が弾む
 出展しているのは、新しい展示会の趣旨に賛同した12の企業。東京、山梨、石川、香川、高知、佐賀と全国各地から集まった。それぞれが、靴下やスリッパ、革小物、紙製品など、こだわりを持った商品づくりをしている。

 会場は、出展メーカーのブースが並び、バイヤーがそれぞれのブースを回って商品を見て回るのは一般的な展示会と同じだが、それぞれのブースは無人。商品や出企業について聞きたい場合にはブースに設置されているタブレットで担当者を呼び出してビデオ通話する。

 展示会は将来の顧客と出会う貴重な機会のひとつだが、開催地から遠方の企業にとっては参加するための移動や宿泊にかかる経費、会場で対応する人の確保など負担も大きい。ただ今回の展示会ならば、出展企業は商品を送付し、会社のデスクからバイヤーに対応することで、負担を大幅に削減できる。実際に商品に触れてもらえたり、バイヤーとコミュニケーションもとれる。

手に取って手触りを確かめてほしい商品も
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、さまざまなイベントや催しが中止・延期され、展示会も開催できない状況だ。そのなかで、多くの展示会がオンラインへと移行しているが、取り扱うアイテムやサービスによってはオンラインで完結する展示会ではバイヤーの要望を十分に満たすのは難しい。オンラインとリアルを融合させたこのスタイルは、コロナ禍にありながら開催できる展示会のひとつのスタイルを提案している。

 会場内で来場者を迎える人は最低限。それぞれのブースは十分なスペースを確保して配置され、コンパクトなサイズのブースで度に滞在するのは自然と来場者一人ずつになって無理なくソーシャルディスタンスを保てるよう考えられている。

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