【都議会補選】小池百合子の秘蔵っ子!元タカラジェンヌの天風いぶきが父の遺志を継ぎ、北区から都政に挑戦!



ーー立候補を決めたきっかけとも言えると思いますが、北区が抱えている問題とはなんなのでしょうか?

 まずは待機児童問題です。北区はまだ多くの待機児童数を抱え、解決していません。そして介護ですね。母と祖母が近くに住んでいて、母と一緒に祖母の介護をしていますが、母も年を重ねていますから老老介護状態で厳しい状況です。そこに来て、新型コロナウイルスの影響でデイサービスやショートステイにいけなくなって、祖母はもちろん、母も疲弊していました。

 母に、私を含めて、3人の子どもをどうやって一人で育てたのかと聞いたことがあります。大変だったし、当時は今のようにインターネットもありませんから、行政のサポートを受けたくても調べる暇もなくて、あまり助けてもらえなかったと。

 そんなことが、祖母の介護に悩んでいる母の姿も重なりました。ひとり親家庭など、同じような思いをしている方は他にもたくさんいらっしゃると思います。そういう人たちの力になりたいと思うんです。

ーーこうした問題をどのように解決していこうと考えていますか?

 北区には、30年間ぐらい使われずにそのままになっている都有地があるなど、まだ不十分な都との連携を積極的に進めて有効活用するなど、解消していけるのではないかと思っています。親はどこかに子どもを預けないと働けないのですから。当然のことですけれども。

ーー北区は23区のなかでも高齢化がもっとも進んでいる区のひとつで、4人に一人が高齢者です。介護問題しかり、高齢化は大きな問題です。

 高齢化問題はどの自治体においても最重要な課題ですから、先進的なICT(情報通信技術)を活用するなど、北区は、いいモデルにもなれると思っています。ただ今は、それができるような環境が整っていないので、いろいろ迅速に進めていくことができればと思いますね。

ーー先日、小池都知事が都知事選への出馬にあたり、新型コロナウイルス感染症対策や爆速デジタル化などを示した「東京大改革2.0」を掲げました。そのなかに、芸術や文化、エンターテインメントに対する支援も含まれています。この分野は今もなお新型コロナウイルスによって打撃を受けていますが、元女優として、どのように受け止めていますか?

 宝塚もそうですが、舞台がストップして、フリーでやっている役者さんはかなり大変だったと聞いています。都の芸術文化活動支援事業「アートにエールを!」には応募が殺到しています。ミュージカルだとかアートや芸術は、困難な時にこそ必要なものです。東日本大震災の後に舞台に立った時のことなんですが、被災されて1年間笑うことがなかったお嬢さんが舞台を見て笑顔を取り戻したって、お手紙をいただいたことがあるんです。感動的な経験です。これまで、芸術や文化、アートの人たちの声が政治に反映されることは少なかったかもしれません。いただく意見を取り入れるのはもちろん、私自身も自分の経験を生かすことができればと思っています。