「ソニック・ザ・ムービー」にみる“底抜けの陽の気”の美しさ!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 先日、令和反戦楽団アウトブレイク公演vol.1『おとぎヴェなし』が終了したばかりですが、4日からは三栄町 LIVE×E-Stage Topia 提携公演『MECHABETH』にプレイヤーとして出演しています。

 9日までなので「遅いわ」と言われそうですが、ご興味のある方はぜひ! とても面白い作品に仕上がってます。

 今週は鑑賞記です。人生相談も引き続き募集中です!
黒田勇樹
 日本の人気ゲームを原作に作られた「ソニック・ザ・ムービー」

 ご存知の方も多いと思いますが、当初公開されたデザインが原作からかけ離れていたせいで、ファンたちからクレームが入り、主人公のCGモデルごと変更して制作し直しをしたり、コロナの拡大で公開が延期になったりと、中々に困難の多い状況を乗り越えて先日、ようやく公開された今作。


 なんなら僕は「“いじめで引き籠ってる”って聞いた親戚の子供の様子を見に行く」ような気持ちで劇場に足を運びました。

 制作チームもしっかりしてるし、何より我らがジム・キャリーが悪役で出演しているので、本来ならなんの心配もないのですが、それでもなお「この状況でツマんなかったら、何人かの関係者が映画人生を絶たれてしまうんじゃないだろうか」と、杞憂を抱えて鑑賞したワケです。


 面白かった!


 確かに、子供向けなんだけど、子供に何かを伝えようと思ったら、それはとても純粋で嘘のないモノじゃなきゃいけない。

 主人公のソニックは超音速で世界を駆け抜ける青いハリネズミなんですが、元いた世界を追われ地球にやって来るとき、親代わりのフクロウに「隠れて暮らさなければいけない」と、ラプンツェルの様な呪いをかけられ、以降地球で孤独な生活を続けることになる。


「皆が憧れる様なスーパーパワーの持ち主でもマイノリティになりえる」


 これって、子供たちに「優しさ」とか「いつくしみ」を伝えるのに素晴らしいモチーフだと思うんですよね。


 何よりもそんな苦境にいるソニックがずっと陽気で底抜けに明るいのが、先述した映画自体の困難を乗り越えてきた姿にダブってしまい、おじさん、ワケわかんないシーンでずっと涙してました。


 超音速で行動できるので、まるで分身したように1人で野球をしたり、ストップモーションの中で動き回る映像効果も最高なんですが、途中出てくる“分身した自分で、自分をカウンセリング”するシーンなんかホントたまらんすよ。

 大人も子供も皆楽しめる作品なので、是非、皆さま劇場へ!
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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

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