松雪泰子 映画『甘いお酒でうがい』主演! あのネタキャラが切なくも愛おしい等身大の40代ヒロインに!

ヘアメイク・伴まどか/スタイリスト・安野ともこ/衣装協力・CASUCA、AROMATIQUE CASUCA、クエルポ/撮影・蔦野裕

佳子に通じるドキっとする魅力&ユーモア



 そんな一面も持ちつつ、普段はごく些細な日常の“事件”に喜んだりへこんだり。そんな佳子をほうふつとさせる、ユーモアにあふれた日常の一コマも。

「先日、寝ようとしていたときに息子が“母ちゃん!”と大声で呼ぶので駆け付けたら、見たこともない大きな虫が部屋の中に入ってきていたんです。どういう虫なのか、調べてもまったく分からない。刺すのか刺さないのかも分からない。息子が“最近、やけど虫っていうのがいるらしい”と言うので調べたけど、似ても似つかなくて。全然違うじゃない!とツッコんだり、なにか危害を加えますか?と虫に話しかけてみたり(笑)。2人であれこれ考えて、反対側の窓を開け、風を起こして外に追いやる作戦で何とか外に出したんですが、今度は窓に張り付いてしまい、息子がポストに郵便物を取りに行きたかったのにアイツがいるから外に出れない!って…。ひと騒動でしたけどなかなか面白かったです。そんな感じでゆかいに暮らしています(笑)」

“お母さん”でも“奥さん”でもない、1人の女性の心の内に寄り添いつつ、いつしかエールをもらえる映画。

「家庭を持って子供を育てるのが女の一番の幸せだとされていた昔と比べれば、女性の生き方はだいぶ多様化してきたし、“お母さん”や“奥さん”としての幸せも1つの形としてありつつ、いろいろな選択肢があるのだから、女性をまっすぐに描く映画がこれからも増えたらいいなと思いますし、女性がもっともっと活躍できる社会になればとも思います」

 佳子との出会いで得たものは。

「佳子さんを客観的に見ていて、人間って生きているとこうやって、他から影響されたり、人との出会いで変化していくものなんだな、と改めて思いました。だからこそ、どんな環境にいてどんな出会いがあるかが大切。結局、自分の人生は自分が作り出すもの。制限をかけるのも自分だし、可能性を広げるのも、人生に幸せをもたらすのも自分なんだな、と改めて佳子さんを見ていて思いました」

(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)