【ウィズコロナの演劇シーン】Pityman『みどりの山』


 今年で21年目を迎えた三鷹市芸術文化センターの名物企画『MITAKA“NEXT”Selection』。「今後の飛躍が期待される劇団」というくくりで劇団をセレクトするこの企画をきっかけに、これまで多くの劇団が飛躍を遂げてきた。

 今年の第3弾となるPitymanは劇作家で演出家の山下由の脚本、演出作品を上演する団体。山下は若手演出家コンクールで2013、2014年と2年連続で優秀賞を受賞している。

 その作品は日常を繊細に描写し、ドライでありながらさみしさを抱える青年たちを会話劇で描き、モザイク的にシーンを切り取り合わせる。「いちばん大きなものは、いちばん小さなものの中に」を標ぼうし、小さな部屋の片隅の“なんでもなさ”から世界を照らし出そうとしている。

 今回は妊婦たちの暮らす山間の代理母父出産施設を舞台に、男も女もみんな妊婦というちょっと不思議な世界の物語。

 公演にあたり山下は「世界が大変な状況にあるこの中で、集まることができたなら、誰かに子供を産んでもらい、誰かの子供を産み、遠くにみどりの山が盛り上がるこの作品を作ります」とコメント。いろいろと考えさせられそうな作品のよう。
Pityman『みどりの山』
【日時】10月2日 (金)~11日(日)(開演は平日19時30分、土14時/18時、日14時。※水は14時の回アリ。11日(日)は13時/17時。開場は開演30分前、当日券は開演1時間前)
【会場】三鷹市芸術文化センター星のホール(三鷹)
【料金】全席自由 日時指定・整理番号付 一般前売2500円、当日3000円/U-25前売・当日とも1500円(公演当日、年齢が確認できる書類提示)、高校生以下 前売・当日とも1000円(公演当日、学生証提示)/早期観劇割引(2~4日)、平日昼公演割引(7日14時)すべて500円引き
【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL:0422-47-5122〔劇団HP〕https://www.pityman.com/
【作・演出】山下由
【出演】阿波屋鮎美、北村美岬、黒木龍世、小林涼太(ピストンズ)、齋藤亘、藤井治香(le 9 juin)、藤田りんご(Pityman)、村田正純、吉岡あきこ、四柳智惟