車いすバスケ、日本選手1名がパラ出場資格満たさず。キャプテン藤井「言葉が見つかりません」

パラリンピックの花形競技として知られる人気の車いすバスケットボール。昨年8月に行われた国際大会では約2万2000人の観客を動員した(写真・PARAPHOTO 内田和稔)
 日本車いすバスケットボール連盟(JWBF)は15日、報道関係者向けにリモート説明会を開き、同競技が東京パラリンピックから除外される可能性がある問題や、その要因となったクラス分けの結果について、現在の状況を報告。対象選手のうち女子選手1名がパラリンピックへの出場資格の要件を満たさなかったことを明らかにした。

車いすバスケのパラリンピック除外問題の経緯

 車いすバスケットボールのクラス分けを巡っては、今年1月、国際パラリンピック委員会(IPC)が国際車いすバスケットボール連盟(IWBF)のクラス分けがIPCの定める基準を順守していないとして、同競技を東京パラリンピックの実施競技から除外する可能性があると発表。IPCは障害の軽い4.0と4.5のクラスについて、IWBFの定める基準を問題視しており、5月29日までに東京パラリンピックに出場する可能性のある同クラスのすべての選手を再評価するよう求めた。

 発表を受け、IWBFのメーレンス会長は「あらゆる手段を講じる」と談話を発表し、基準に適応する考えを表明。今年2月にはJWBFが対象となった選手14名の医学的な書類や検査結果をIWBFに提出し、先月18日、対象選手14名すべての結果を受け取った。その結果、13名が出場資格を満たし、女子選手1名が出場資格を満たさないと判定を受けたことがわかった。

 出場資格を満たさない理由としてJWBFは、これまでのIWBFのクラス分け規程では選手として参加資格が認められているものの、該当の選手がIPCクラス分け規程および国際基準に定められている10種類の出場要件を満たす障がいのうち、車いすバスケットボールで採用されている7種類の障がいには該当しないと判定されたためと説明。結果について選手と協議した結果、今回の判定を受け入れることにしたと発表した。また、具体的な内容は選手の個人情報となるため公表は差し控えるとした。
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