柳楽優弥「三大映画祭にもう一度行きたい」30歳の節目で念願の『やぎら本』発売

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『やぎら本』の発売にあたり「15歳のときに手紙を書いていたりして、昔から30歳というのを大きな節目をとらえていたんだろうと思う。こういうタイミングで出せてうれしい」と、柳楽。20代も後半になって、本を出版することを考えていたそうで、準備を進めてきた。

 台湾や留学したニューヨーク、生まれ故郷の東大和市など柳楽自身にゆかりのある場所で撮影。30歳の誕生日当日の写真などもある。

「全部印象に残っています。自分が育った東大和で撮影することになるとは思ってもいませんでした。ニューヨークに短期留学したタイミングを撮り下ろしていただいたのは、写真集を出すことも決まっていない段階だったので、とても貴重だと思っています。29歳のその時にしか撮れない写真だったと思います。好きな台湾で小籠包を食べまくれたのも楽しかったです」

 自身の半生を振り返るロングインタビュー、是枝裕和監督、クエンティン・タランティーノ監督との対談を収録。柳楽は是枝監督の『誰も知らない』で、2004年のカンヌ国際映画祭で史上最年少にして日本人初となる最優秀主演男優賞を受賞した。

「是枝監督はデビュー作の監督。(『誰も知らない』は)自分の運命が大きく変わる作品でした。そういう作品の時の話だったり、これまでを振り返っての話だったり、これからどういう気持ちで俳優をやっていけばいいのかっていう話だったり、過去と未来についてここまで時間をいただいて話したことがなかった。映画ファンにも見ていただきたい」
 
 本作にはまた、岡田将生、松坂桃李との鼎談も収めている。

 30代となり、俳優・柳楽優弥の目標を聞かれると「目指した方向に人は行くと信じています。多くある(目標の)なかでひとついうならば、是枝さんとの対談のなかでも話させていただいていますが、やっぱり三大映画祭にもう一度行きたい。そうなったときのコンプリート感を体験してみたい。それがいつになるか分からないですけど、そういう目標に向かって、30代も一歩ずつ頑張っていきたいなと思っています」

 この日は、発売を記念して、リモート形式でのトークショーやお話し会などファンとの交流イベントも行った。