『エリー学園』学長・大宮エリー 「会えないからこそ、違う会い方ができる」

MC である要さんからインプットの手段を問われると。

「私は本を読むのが苦手なんですね。時間がかかるから（笑）。 でも、絵ってその場で鑑賞できるから最高だなって。私は何で絵を書いてるかというと、その土地のエネルギーをもらって書き出す感じ」

それを教えてくれた体験がある。

「『世界ふしぎ発見！』という番組に出たときに、（「神の島」とも呼ばれる沖縄県の）久高島の特集回だったのですが、行ったことがないのに全問正解、パーフェクトだったんですよ。それで勝手に縁を感じて訪れてみたら、かつてシャーマンが多く住む島だった。パワースポットを訪れる前に、まず『（酒を）飲んでからだ』って島民の方から言われて、気がつくとバンバンと人が来て、何も見れずに最終便まで飲むハメに（笑）。

島の人たちと交流ができたものの再訪する機会がなかったんですけど、たまたま撮影がなくなったので久高島に行くと伝えたら、『その日は村の人しか知らない神様の儀式がある』と。遠慮しようと思ったら、『偶然とは思えないから来てくれ』と言われて。私も、その儀式に参列することになったのですが、神様に供えてあるお餅を食べさせられたんですね。そしたらものすごい熱が出て。『明日大阪に移動して美術館で絵を書かなきゃいけないから解熱剤をください』と伝えたら、『それは神様の熱だから下げないでください』って言われたんですよ。 『絵を書いたらエネルギーが出るから治る』とも――。

うなされたまま、翌日大阪に移動し、青い海の絵を書きました。その後、東京に戻ると先ほどの大阪の美術館から電話がかかってきて、『エリーさんが描がかれた青い海の絵の前でどんどん人が寝てしまうのですが、どうした方がいいんですか？』って」

どういうことですか？　そう要さんが聞き返す。その通りだ、一体どういうこと……なんだ。

「絵を描くときに、久高島の波の音を流しながら描いたんです。この絵を見たときに、海の中でたゆたうような気持ちになってほしいという思いで描いたのですが……その効果が出たのかもしれない（笑）。それまでよく分からないで絵を描き続けていたけど、私が絵を描く意味ってもしかしたらいいエネルギーを転写することなのかな、ってお客さんが教えてくれたというか」