鷲尾伶菜のソロプロジェクト「伶」が始動 シンプル&ポジティブな楽曲で「飛べる」!
――映画は高校生小説家の男女が反発しあいながらも、ひとつの作品を作っていくというストーリー。楽曲は、創作することであるとか、やりたいことに突き進んでいく人間にエールを送っています。鷲尾さんもいちアーティストとして、この楽曲で響くところがあるのではないでしょうか。
「比べても意味なんてないこと」だとか、すごい分かるなって思いますし、ストレートで可愛いなとも思います。「不器用な冒険者」もいいワード! そんなことを思いながら歌っています。私も考え込んでしまうタイプなので、。この曲は、考えすぎずにとりあえず行ってみようとか、シンプルにやってみようってポジティブにしてくれるんです。
――先ほど、キーの話もありましたが、この楽曲を歌ううえでチャレンジや工夫はありましたか?
自分の中では今まで逃げていたキーだったんですけど、心地よいメロディーって歌っていたら高いキーも心地よくなるものなんですよね。歌いながら喉を作っていって、今ようやく歌い慣れてきたところです。
――今回に限らずですが、鷲尾さんはどのようにレコーディングに向けて準備をしていくのですか?
家で練習するときもありますし、曲によっては覚えてすぐ、あまり歌いこまずに臨んだほうが良かったりすることもあります。特にバラードとか。新鮮な気持ちで、初めて聴聞いたときの感覚で歌ったほうが、声に表情が出たりもします。ただ今回はキーの問題もあったので、かなり追い込みました。喉を鳴らして(笑)。
――ソロプロジェクトなので、当たり前ですが、レコーディングもひとり。グループの時もブースに入るのはひとりだとは思いますが、何か違いはありましたか?
ひとりではありますが、今作からご一緒するスタッフさんが、いいところも悪いところも教えていただきくれるし、アドバイスを下さるので、一緒に試行錯誤しながら作った感覚です。グループとしてレコーディングすることと違ったところといえば、ワンテイクワンテイク違う表情で歌ってみて、どういった歌い方がこの曲にマッチしているかを探っていく冒険する時間が増えたこと。その作業がすごく楽しかったし、面白かったです。その結果、自分ってこんな歌い方ができるんだ、こんな歌いまわししたことがなかったなとか、ブレスを少し変えるだけでこんなに歌の表情が変わるのかなどの発見もありました。改めて振り返ってみると、『Call Me Sick』はたくさんの試行錯誤の上にできています。
――『こんな世界にしたのは誰だ』についてはいかがでしょう?
この曲は劇中歌で、『Call Me Sick』とは真逆な色を見せられたらいいなと思いました。このご時世とか、映画の中にも出てくるもどかしい感情が曲にリンクしている部分があって面白いです。
――さて、少し気が早いかもですが、今後のソロプロジェクトの展開について聞かせてください。
そうですね、少しずつ。引き続き自分の楽曲を探していくことになると思います。今はひとつひとつ大切にやっていきたいですね。
「伶」として新たな道を歩み始めた彼女に注目するとともに、心からのエールを送りたい。
(本紙・酒井紫野)
『Call Me Sick』『こんな世界にしたのは誰だ』は、10月2日に主要な音楽ストリーミング・配信サイト、ダウンロードサイトなどで配信中。https://smar.lnk.to/N4Z9O5nx