佐藤アツヒロと鈴木勝秀の最新舞台『YARNS』初日! 感染症対策を演出に織り込み「大きな収穫」
劇場に入り、初めて実際のセットを見たときは驚いたと佐藤 撮影:岩田えり
カウンセリングを受けに来る人物と話を聞くカウンセラー(精神科医)の静かな会話劇。佐藤演じる主人公は高校の同級生との再婚を決めたものの、ある日から見知らぬ女の夢を見るようになり、心のモヤモヤを晴らすためにカウンセラーを訪ねてくる。言われるままに夢日記を書いたり箱庭療法をするなかで、過去や無意識のなかにある真実に向き合い、自身のこれからに光を見出していく。
6日、同所で公開通し稽古が行われた。
劇場に入るなり、完全にビニールシートで覆われ、アクリル板で仕切られた舞台セットに驚いた。登場するのは主人公とカウンセラー、不思議な男に、カウンセラーの息子の4人で、舞台上に出たり入ったりする。登場人物は会話はするが向き合うシーンはほぼない。役者同士の距離、ビニールシートやアクリル板に反射して何重にもなった役者たちの顔、後ろ姿なども舞台を静かにドラマティックにした。
通し稽古前に、主演の佐藤と脚本・演出の鈴木勝秀が取材に対応。
鈴木は「コロナがなかったらこういうことはしなかった。僕はなるべく前向きに考えたいので、(感染症対策として)出来ることを徹底的にやるとこうなるぞというのをやってみたら、楽しかった。(舞台の上では)アクリル板でも囲われていて(役者は)そこから出てこないですし、普通の芝居ではないです。ただ、こういう演劇の在り方というのを知れたのは、僕にとって大きな収穫があった芝居になった。自分としてはやりごたえがあった芝居です」。
「役者陣は大変です」と、佐藤。「大変なんですけども、それをなんとかしていく」といいながらも、一番大変なこととして、「自信を持ってやりたいんですけど、不安になってしょうがない」ことだという。セットの影響で会場の客席の照明が落とされるとビニールシートが鏡のようになって舞台からは客席はほぼ見えなくなり、ビニールシートやアクリル板で客の空気感も伝わりずらいという。「孤独なんです。でも孤独だけでもダメなので、それを踏まえて、考えながら想像しながらの世界です」。
鈴木も「内省的になるしかない舞台。そういう意味で、僕はおもしろい」と付け足した。
佐藤は「演劇っていろんなジャンルがありますけど、本を読んでいるような、単館の映画館にいるような、一人で楽しむ、個人で楽しむ、そんな世界観が詰まっている舞台です。家に帰ってから思い出してみたりすると思いますね」、とアピールしていた。
11月8日まで同所で。11月21~23日まで大阪公演が梅田芸術劇場シアター・ドラマシティである。
6日、同所で公開通し稽古が行われた。
劇場に入るなり、完全にビニールシートで覆われ、アクリル板で仕切られた舞台セットに驚いた。登場するのは主人公とカウンセラー、不思議な男に、カウンセラーの息子の4人で、舞台上に出たり入ったりする。登場人物は会話はするが向き合うシーンはほぼない。役者同士の距離、ビニールシートやアクリル板に反射して何重にもなった役者たちの顔、後ろ姿なども舞台を静かにドラマティックにした。
通し稽古前に、主演の佐藤と脚本・演出の鈴木勝秀が取材に対応。
鈴木は「コロナがなかったらこういうことはしなかった。僕はなるべく前向きに考えたいので、(感染症対策として)出来ることを徹底的にやるとこうなるぞというのをやってみたら、楽しかった。(舞台の上では)アクリル板でも囲われていて(役者は)そこから出てこないですし、普通の芝居ではないです。ただ、こういう演劇の在り方というのを知れたのは、僕にとって大きな収穫があった芝居になった。自分としてはやりごたえがあった芝居です」。
「役者陣は大変です」と、佐藤。「大変なんですけども、それをなんとかしていく」といいながらも、一番大変なこととして、「自信を持ってやりたいんですけど、不安になってしょうがない」ことだという。セットの影響で会場の客席の照明が落とされるとビニールシートが鏡のようになって舞台からは客席はほぼ見えなくなり、ビニールシートやアクリル板で客の空気感も伝わりずらいという。「孤独なんです。でも孤独だけでもダメなので、それを踏まえて、考えながら想像しながらの世界です」。
鈴木も「内省的になるしかない舞台。そういう意味で、僕はおもしろい」と付け足した。
佐藤は「演劇っていろんなジャンルがありますけど、本を読んでいるような、単館の映画館にいるような、一人で楽しむ、個人で楽しむ、そんな世界観が詰まっている舞台です。家に帰ってから思い出してみたりすると思いますね」、とアピールしていた。
11月8日まで同所で。11月21~23日まで大阪公演が梅田芸術劇場シアター・ドラマシティである。