平井卓也デジタル改革担当大臣に聞く―「デジタル庁」創設への道のり
——これまで「平井ピッチ」という懇談会の中で、さまざまなジャンルの人材と意見交換をしてきました。今後のデジタル社会を担う次世代の若者にメッセージはありますか?
「今回のデジタル庁に対してすごく反応しているのが中学生なんです。デジタル改革関連法案準備室が作ったデジタル改革アイデアボックスには、ものすごい建設的な意見や願いが寄せられています。投稿してくれた人たちとウェブで意見をかわしたり実際に会って話を聞いたりしているんですが、冷やかしとか批判がほとんどない。非常に前向きな提案とか、皆さんが困っていることをちゃんと書いてもらっています。今まで国のシステムで一番失敗してきたのはそこで、最後のUI、UXのところをあまり重視していなかった。国がシステムを管理して間違えない仕事を続けられれば良かったという発想だった。ところがこれからのシステムはいかに住人の満足が高いかということから設計しないと駄目なので、そういう意味で彼らの意見を聞くということは、私の中で非常に重要。私のみならず、今回のプロジェクトに関わっている官僚の皆さんにとっても、そういった国民の意見が一番重要なインプットになるのではないかと思います」
——公務で多忙の中、デジタルではないオフラインでのストレス解消法などを教えてください。
「愛犬1匹と猫2匹がいるんですが、今はSPがついているので、散歩ができないんですよ。だから家の中で犬と猫のお世話をしています。これがストレス解消法です(笑)」
【Profile】平井卓也…1958年香川県生まれ。上智大学卒。株式会社電通、西日本放送社長等を経て、2000年、第42回衆議院選挙で初当選。以来、連続7回当選。自民党政調副会長、国土交通副大臣、内閣常任委員長、自民党IT戦略特命委員会委員長等を歴任。平成30年第4次安倍改造内閣にてIT担当大臣、内閣府特命担当(科学技術・知的財産戦略・クールジャパン戦略・宇宙政策)大臣就任。令和元年10月自民党デジタル社会推進特別委員長に就任。令和2年菅内閣にてデジタル改革担当大臣就任。