黒木瞳監督、EXIT兼近をキャスティング「すごく練習してくれた」



 本作は黒木監督によるユニークなキャスティングも見どころ。原作では“10代に見える”とされる人物役に笹野をあてたほか、活舌の悪いキャラ役でお笑いコンビEXITの兼近大樹を起用。その活舌の悪さを補助する役どころだった村井は「とても礼儀正しく現場に臨まれていて。ただ撮影現場の用語が分からなかったみたいで、活舌でも現場でも補助をしていました」と明かし笑いをさそった。黒木監督は「源氏物語の登場人物名をサラッと言われると観客の印象に残りにくので」と活舌の悪いキャラを立てた狙いを説明し「活舌の悪い役でお願いします、と言ったらすごく練習してきてくださった」と兼近の好演に太鼓判。

 伊藤が演じる主人公がタイムスリップした世界で出会う弘徽殿の女御を演じた三吉はマンツーマンで指導にあたった黒木監督について「黒木監督がいなかったらどう演じていたか」と感謝。「最初は緊張して背筋を正していたのですがカジュアルに迎えてくださって、撮影中もおいしいごはんやお酒の話をしてくださったり、お母さんのようなお姉さんのような感覚で一緒にいさせていただきました」と振り返り「本当に素晴らしい監督です」と絶賛。

 村井も「黒木監督の現場は男性スタッフのやる気がすごくてエネルギッシュ」と振り返り、笹野も「今後、女性監督の作品しか仕事しないようにしようと思った」と黒木監督の現場づくりをたたえていた。

 映画『十二単衣を着た悪魔』は公開中。