ユースケ・サンタマリア『麒麟がくる』で朝倉義景「僕は”てんとう虫”って呼んでいる」
初登場してからというもの、チラリとでも現れれば、クセ者っぷりをばら撒いている。金に困った光秀に「くれてやろうぞ!」とさらっと言い放ったり、蹴鞠に夢中になったり。光秀はそんな義景に翻弄されてきた。
「戦国時代に生きたことがないので、今自分が生きている現代の考え方に照らし合わせ、自分のフィルターを通して、こうじゃないかなと考えながら、演じるようにしています」と、ユースケ・サンタマリア。
「豊かな国の戦国大名ですから、戦にも強くてかっこいいと思いきや、戦はあまり好まずかっこいいところもありません。威厳のある姿や重厚な雰囲気は家臣の山崎吉家(榎木孝明)にお任せして、大名とはいえ人間なんだという裏表のない人物を見せられたらいいなと思っています。
とはいえ、義景は怒っているシーンでも、悪巧みを考えているシーンでも、蹴鞠をしているシーンでも、“そうとは限らんな”というような、かなり含みのある人物です。演じるときはなるべくニュートラルでいたいなと思っていて、監督とその場で相談しながら人物像を作っています」
放送開始時から色使いに注目が集まった『麒麟がくる』だが、義景のピンクの水玉の着物も強烈だ。
「僕は「てんとう虫」って呼んでいるんですけど、一目見て戦をしようとは微塵も思ってないんだろうなと思いましたね(笑)。やっと戦に出ても、金キラの甲冑に頭にはサザエをかぶっていますし、本当に戦う気ゼロなんだなと。ハイブランドで全身固めて戦に行くみたいなものですよ。でも、義景にしか着ることができない甲冑なので、そういう意味では楽しめていますし、派手な衣装からもどこか憎めないキャラクターとして目に止まっていたらいいなと思います」