横粂勝仁「新型コロナは国民の政治に対する 意識も変えている」【2020年重大ニュース】
気になるあの人の2020年重大ニュース
12人の識者が激動の2020年を振り返る
2020年が終わろうとしている。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響による緊急事態宣言などで「時間が止まった」こともあり、あっという間の1年だったと思う人も多いのでは? 本来だったら今年は夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、今頃は「beyond2020」を旗印に2020年以降の日本のあり方が議論されていたころだろう。ところが現在は新型コロナウイルスの猛威のせいで日本どころか世界中が「withコロナ」の新しい時代を模索している。後世、語り継がれることになるであろう2020年の重大ニュースを各界の著名人の方々に挙げてもらった。
横粂勝仁
私が政治の道を志したのは、今は亡き父が小学校での集団予防接種が原因でB型肝炎になり、その後肝硬変、肝臓がんへと進む中で闘病しながら家族のために一生懸命に働く姿を見て、子どもながらに政治がもっとしっかりしていれば、父が苦しむことはなかった、政治を良くしたいと思ったことがきっかけです。当時、医学界から注射針を使い回すことのリスクを指摘されながらも、政治が命よりもお金(経済)を優先した結果だと思ったのです。そして今のコロナ禍でも正に同じ状況で、GoToキャンペーンは命と経済のどちらを優先すべきかの問題だと思います。新型コロナウイルスは社会に多くの変化を与えていますが、GoToキャンペーンの他にも布マスク配布、緊急事態宣言、特別定額給付金、持続化給付金などの施策が賛否を生んだ結果、緊急時にこそ政治は重要であり、政治に無関係や無関係ではいられない、政治家をしっかりと選ばなくてはと、国民の政治に対する意識も変えているように思います。
「弁護士法人レガロ」代表弁護士。現在はトークバラエティー番組「バイキング」(フジテレビ系)などでコメンテーターとして活躍中。7月に自らのYouTubeチャンネル「横粂ゼミ」を開設。世間をにぎわす社会、政治、芸能、スポーツといったさまざまな出来事を時に弁護士、時に元衆議院議員の視線で解説している。