監督・西川美和監督×主演・役所広司で描く問題作『すばらしき世界』

©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
 実在した男をモデルに「社会」と「人間」の今をえぐる、西川美和監督の最新作。

『ゆれる』『ディア・ドクター』などで数多くの映画賞を受賞し、今や日本映画界で最も新作が待ち望まれる監督のひとりとなった西川美和。本作では初めて、実在の人物をモデルとした原案小説「身分帳」(著・佐木隆三)をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ。

 トロント国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、各国の映画祭に続々と出品決定。先日のシカゴ国際映画祭では主演の役所広司がベストパフォーマンス賞に輝いたほか、観客賞も受賞するなど、早くも海外から高い評価を得ている。

 殺人を犯し服役していた過去を持つ主人公・三上役には、監督にとって長年憧れの存在でもあった名優・役所広司。そのほか仲野太賀、長澤まさみなど豪華なキャストが集結。

 主人公・三上の数奇な人生を通して、人間の愛おしさや痛々しさ、社会の光と影をあぶり出す問題作。
STORY:下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反し、優しく真っ直ぐすぎて困っている人を放っておけない男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で過ごした元殺人犯だった。一度社会のレールを外れるも何とか再生しようと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンの津乃田と吉澤がすり寄りネタにしようと目論むが…。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく…。

『すばらしき世界』
監督:西川美和 出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、白竜 他/2時間6分/ワーナー・ブラザース映画配給/2月11日(木・祝)より公開 https://wwws.warnerbros.co.jp/subarashikisekai/