高良健吾「何者でもない青年の成長、見せたい」<青天を衝け>

 


 物語は、栄一と喜作が生まれた武蔵野国血洗島村からスタート。初回冒頭の全力疾走や、徳川慶喜との運命的な出会いを果たすシーンでは、2人の真っ直ぐな表情にひきつけられた。高良は「一橋家の人たちと出会った時、ここから緊張感を持って、何かやっていくんだというのは思いました」と振り返る。


 当面の見どころは「何もない血洗島(ちあらいじま)の、真っ直ぐで素直でかわいい、国を思う気持ちを持つ少年や青年たちが、これからどう変わっていくのかという成長を見せたい」だという。「今後差が出ていったらいいと思っているので、何者でもない青年というのを意識して演じています」と、高良。


 15歳の喜作から演じている。 


「見た目は、まあ、なんか……キュートだったらいいなって感じですね。10代は15からやっていて、吉沢(亮)君も13、(橋本)愛ちゃんは10歳とか……なかなか悩ましいです。コントにならないようにとやっています」と、笑う。


 生涯の相棒というだけあって喜作は栄一といつも一緒だ。それゆえに、大切にしている「差」についても一緒に考えながら演じているよう。


「とにかく最初はわちゃわちゃやろうと。かわいらしい2人が国のために動いていく、変わっていく姿が切なくなったり、頼もしくなったりするはずだから、とにかく最初はふざけられるところはふざけようと。ここまでやっていいのかなというのは考えずにやっています」と、高良。「勢いはあっても説得力がない。そこの軽さというか、説得力のなさは大事に演じています」と付け加える。