障害者でも楽しめる「バリアフリープロレスHERO」が旗揚げ11周年。記念大会で聾レスラーのエース・友龍が奮闘
“ミスター聾プロレス”友龍(撮影・伊藤健史)
2010年に聾レスラーが戦う場として旗揚げ
「バリアフリープロレスHERO」(主催=NPO法人バリアフリーエンターテイメントサポート、協力=GPSプロモーション株式会社)が2月20日、東京・新木場1stRINGで「HERO.27~旗揚げ11周年記念大会」を開催した。
「HERO」は、新日本プロレス創成期に練習生として在籍し、故ミスター・ポーゴさんやグラン浜田と同期生だった聾者の故ヤミキさんが中心となって設立し、聾レスラーが戦う場として、2010年2月20日に新木場で旗揚げした。故ヤミキさんは耳にハンディがあるため、新日本でのデビューはかなわなかったが、「HERO」でプロレスラーになる夢を果たした。
当初、同団体は“聴覚障害者と健常者の架け橋”になるようなプロレスイベントを目指した。だが、2016年春にヤミキさんが死去したことをきっかけに、同年8月に「バリアフリープロレスHERO」に改称した。これを機に聴覚障害者に限らず、視覚障害者や車イスでの生活を余儀なくされている人を始め、一般のプロレスファン、プロレスを見たことがない人など、幅広く誰もが楽しめるイベント運営に転換した。