「番外編 女性向け風俗店キャストへインタビュー」【36歳のLOVE&SEX】#4

 


 さて、今回はそのstudioCHで働く、二人のキャストにも話を聞いてみた。

二人は20代前半という若い年齢でこの業界に入り、どのような世界を見ているのだろうか。


 まず一人目のキャストは、神楽木聖馬さん。


 studioCHでは2020年7月からキャストとして働いている。


 先月1月度のランキングでは、2位にランクインし、最近人気を獲得してきているキャストだ。


 


―――このお仕事を始めるようになったきっかけって何だったんでしょう?


 何か新しいこと始めたいなと思ってて。たまたまソフト・オン・デマンドのことを知って面接を受けて、そのときにスタッフの方から「女性向けの風俗の事業をやるので、どうですか?」って声をかけてもらって、とりあえずやってみようみたいな感じです。


 もともと男性向けのAVやアダルトコンテンツって、過激な感じがして苦手なところがあって。女性向けのほうが胸がキュンとするようなシーンも多いから、そっちのほうが好きだったんですよね。


―――実際にお仕事を始めてみて、何か生活への変化ってありましたか?


 たまに友達に会うと、前までは自分が強すぎて、まわりに対して「自分についてきて」みたいに思ったりするところがあったんですけど。最近はそうじゃなくて、みんなで一緒に……相手を思いやったり、相手の気持ちと一緒に進んでいけるようになった。前までは結構独走してたことが多いかなと思います。


―――それはすごくいいですね。


 そうですね。毎回お仕事のたびに、勉強になることばかりだなって思います。


―――この仕事をすることで日々意識していることはありますか。


 意識してることは……この仕事だからというより、全部に共通するかもしれないですけど、ちょっとの小さなチャンスでも、全部大事にしたいなって思ってます。


 たとえば、TwitterのDMでも、もしそこで送ってなかったら出会えなかったかもって。人と人との縁もあると思うから、ひとつひとつのチャンスで、人生が変わることもあると思うんです。


―――神楽木さんの場合、これまでアルバイトとかもしたことがなく、この仕事が初めてのお仕事だと伺ったんですが。


 そうです。実は今まで仕事はしたことなくて。


―――初めてのお仕事経験ですが、なにか感じたこととかありますか?


 今までは、ほとんどのことが自分の思い通りにいくっていうふうに思ってて。欲しいものは手に入るし、やりたいと思ったらいろんな人の力でどうにか叶ってたんですけど、仕事となると、人と接する仕事だから、全部が自分の思うように進んでいくことばかりではないんだなっていうふうに思いました。


 でもそれもそれで素敵なことだなって。より今まで周りの人が支えてくれてたから、自由に自分の思う通りに物事が進んでたのかなって再認識できて、いい学びだったんじゃないかなって思います。


―――仕事をする上で大事にしていることって何かありますか?


 僕の場合、非日常を求めてくださる方が多いので、日常感をあんまり出さないようにしてるところはあるかなと思います。髪型のセットとか身だしなみとかは、常に最低限やってなきゃいけないところだなと思うし。


 あとは、自分も結構頑張りすぎちゃうことがあるんですけど、お客様もそういう方が多くて、まず「自分を大事にしてね」ってことは、お客様には伝えてるようにしてますね。