武尊がレオナ戦を語る「真剣で切り合っているような緊張感」「行けると思う前に打ち合いに行ったのは初めて」【K-1】

試合後、長く話し込んでいた武尊(右)とレオナ・ペタス(撮影・蔦野裕)

 試合自体については「うれしさより、ホッとしたという感じ。僕としては失うものしかない試合。あとは皆さんが期待してくれている試合も、この試合に勝たなければやる資格はないし。僕は1回でも負けたら現役を引退すると決めているので、その試合を実現できずに現役をやめなければいけなくなる試合でもあった。ここで負けたらここまでの選手、この選手と全力で打ち合って、ここで勝ったらもっと戦い続ける資格のあるファイターなんだろうなと、自分の中で自分を試したような試合だった」と引退という言葉を引き合いに出しながら、今回の試合の重みを語った。


 試合後の会見でも語った「過去最高レベルのプレッシャー」については「2回延期になり、半年くらい追い込みをしていたんじゃないかというくらいの期間だった。その間も試合へのプレッシャーは24時間感じていた。それに大晦日のことがあったりと、いろいろなことが重なり、今までで一番多くのものを背負ってリングに上がったと自分でも思っている。試合や練習がきついのではなく、メンタル的に“こんなにきついことはやりたくない”というくらいきつかった。格闘技も試合も好きだが、気持ちの部分で“もうこんなものは耐えられない”と思った時期もあった。でもそんなときにいろいろな人から言葉をかけてもらったり、ファンの人の期待だったり、そういうものが支えになっていた。それでもラスト2~3週間くらいは不眠症だった。寝ていても朝まで記憶があった」と話した。