〈インタビュー〉青木真也の思う自らの強さの秘密「限りがあること、自分の手持ちの武器、自分の弱さを知っていること」【4・29 ONE】
「今、僕は格闘技界の人ではないんです」
--昨年行われた「Road to ONE 3rd : TOKYO FIGHT NIGHT」での囲み取材では「格闘技業界というものからはじき出されるということは常に感じている」などと発言。今はそんなこともなく?
「それは分かりやすい話で、実は今、僕は格闘技界の人ではないんです。格闘技界の住人ではないから好きなことが言える。それはあると思います。格闘技で誰かときっちり、格闘技業界の集落の中で生きているのではなくて、格闘技界に住み着かずに格闘技界にいる人なので」
--格闘技界には仕事に来ている?
「そう。出稼ぎというか。格闘技という対象は人一倍愛しているけれども、そこの人とは親密にならない、友達にならないというスタンスでいるので、あいつだったら仕方ないか、ということになる」
DDTの竹下幸之介の米AEWでの活躍に刺激「さすがだなって思いました」
--DDTプロレスリングにも参戦中ですが、先日、竹下幸之介選手が米国のメジャー団体AEWに参戦しました。これは大きな刺激になったのでは?
「すごいですね。シングルマッチのフィニッシュがやられたなと思いました。丸め込みをジャーマンで返したやつ。あれはさすがだなって思いました」
--竹下選手は「DDTサウナ部」というユニットで活躍しています。青木選手もサウナ好きで有名ですがサウナで接点が?
「竹下は文系で、考える理屈のある子。知識も知っていて、理論もあって持論もあるので、彼の理屈をずっと勉強させてもらっています。教えてもらうことがすごく多いんです。彼は本当にすごいと思います。認める存在です」
--竹下選手も青木選手から刺激を受けているのでは?
「あるのかな? 僕は彼に習うことのほうが多いですからね。プロレスもそうだし、コンディショニングだったり。彼はもともと日体大で研究をしていたくらいじゃないですか。栄養のこととか体のこととか。日体大でボディービルの部活も作ったりもした。すごい詳しいんですよ、コンディショニングについて。あいつは異常です。僕は“知の巨人”って呼んでいるんです。すごい知っている」
--フォラヤン戦後、次の大きな試合はCyberFightの「CyberFight Festival 2021」になります?
「あれは所属の選手だけでやるんじゃないかな? 僕は一応フリーなので」
--ちょっと残念です。
「でも、そこに埋もれるよりは。DDTとNOAHの対抗戦の竹下幸之介、上野勇希組と清宮海斗、稲村愛輝組のタッグマッチを見たいんですよね。会見で竹下と清宮が向かい合った時に体のサイズは竹下が圧倒した。清宮も期待されているすごいレスラーですから、どういう試合になって、どっちが存在感を見せるんだろうなっていうところに興味があります」
(TOKYO HEADLINE・本吉英人)