内村航平 『己との闘い』【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。

撮影/文章:西村尚己(2021年4月16日・18日 第75回全日本体操個人総合選手権)

体操の東京五輪代表選考会を兼ねて開催された全日本体操個人総合選手権(4月15~18日)。

最も注目を集めたのは4度目のオリンピック出場を目指す32歳のベテラン、内村航平。
オリンピック3大会に出場し、個人総合2連覇(ロンドン、リオ)を含む7つのメダルを獲得。

しかし、長年体を酷使してきたが故にリオ五輪以降はケガや両肩痛などに襲われ、日本代表からも落選。屈辱を味わった。

栄光と挫折。

そしていま、挫折から必死に這い上がろうとする内村。

レンズ越しに見たその姿はまさに“己との闘い”

しかし悲壮感など微塵も感じられない。
とても眩しく輝いていた。

今大会、好成績を残した内村。
代表選考は今大会に加えて、残り2大会(5月のNHK杯、6月の全日本種目別選手権)の成績で決まる。

内村の闘いは続く。

■カメラマンプロフィル
撮影:西村尚己
1969年、兵庫県生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。
人間味あふれるアスリートの姿に魅せられ、学生時代にスポーツ写真の世界と出会う。
大学卒業後は、国土交通省に勤務しながらアマチュアカメラマンとして活動するも、どうしてもプロの世界で挑
戦したいという想いが募り、2016年にアフロスポーツに転職。
現在は国内外のスポーツを精力的に撮影し、人間の情熱や鼓動、匂いなど五感で感じとれる作品づくりに励む。
2007年 APAアワード写真作品部門 奨励賞
2013年、2015年 写真新世紀 佳作 ほか

★インスタグラム★
https://www.instagram.com/naoki_nishimura.aflosport/

アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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