【インタビュー】上田慎一郎 × 神木隆之介 映画『100日間生きたワニ』100日後のその先へ
トレンドも炎上も越え“100日後”のその先へ
多くの人が一緒に迎えた100日目。最終話の考察が盛り上がる一方で、その後、グッズ化などの大きな展開についての発表が物議をかもしてしまったこともあった。
上田「僕自身、その後の展開の発表については、もう少し間を置くべきだったんじゃないかな、と思いましたね。ただ、どちらの気持ちも分かるんです。『100ワニ』をもっと広めたいと思う人々の気持ちも分かるし、もう少し余韻を感じたかったという人の気持ちも分かるし」
もう一度、皆で一緒にあの100日間を見守りながら、その先へと歩き出す人の背中を優しく照らしてくれる人生賛歌。
神木「見た人の心にもワニたちの心にも寄り添う、優しい映画になればいいなと思います」
そんな2人の100日後、そしてその先は…?
神木「僕も新たな挑戦を始める中で、もっといろいろな人と出会っていきたいと思っています。上田監督もそうですが、なかなか思いつかないような発想をするクリエイターさんは世代関係なく、本当にすごいと思うので。そんな人たちとどんどん物を作って、皆さんにも面白いと思ってもらえるものづくりをする一員でありたいと思っています。セリフ少なめでもいいので、上田監督のコメディーにも出たいです(笑)」
上田「今度は実写でもご一緒したいですね。今まで見たことのない神木さんを引き出したい」
神木「ヤンキーとか怖い人の役をやったことがないです(笑)」
上田「実はずっと、マフィアとかスパイものをやりたいと思っているんです(笑)」
神木「100日後はというと、僕は…何も変わらないんだろうなと思います(笑)。恐ろしいことに、高校の同級生に会うと“何も変わってないね”と言われるんです、もう28歳なんですけど(笑)。もっと大人にならないととか成長しないと、と意識もするし、焦りを感じることもあるけど、誰から何を言われようが変わらない部分も持っていたい。とくに大切な人との関係において変わらないことというのは、僕の役目でもあるのかなとも思います。実際、ずっと仲のいい山田涼介くんにも“本当に変わらなくて安心する”と言われました。君が安心するなら変わらないよ、と思います」
上田「なんかワニくんっぽい(笑)。変わらないでいることの大切さもあるんだと、ハッとしました。神木さんもそうだけど、成長することと、ベースとして変わらないでいることは両立するんですよね。100日後か…僕は今日を生きるので精いっぱいで(笑)。でも、今日1日の積み重ねが100日後を作るわけですから」
(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)