“絵”と“画”、まさに“絵画VS映画”!日本の文化を味わい尽くせ!日本代表おじいちゃん「HOKUSAI」の物語を観た!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 6月15日から始まる三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.11「スーパー名探偵のファイナル事件簿2021」の予約が始まりました。こちらは再演なんですが、再演するということは評判が良かったということなので、今まで僕らの作品を見たことがない方、この機会にぜひ。

 緊急事態宣言が延長されたんですが、規制が緩和されて映画館は営業を始めたようなので、映画館で映画を見てきました。

 では今週も始めましょう。

黒田勇樹

“絵”と“画”、まさに“絵画VS映画”!日本の文化を味わい尽くせ!日本代表おじいちゃん「HOKUSAI」の物語を観た!

緊急事態宣言は延長されたものの、映画館の上映は再開されたとのことで、早速行ってきました。

見たい映画は沢山あったんですが、やはり「大画面」で、観ようと思えば“絵”が題材になっているこの作品、名画家・葛飾北斎の一生を描いた「HOKUSAI」しかないでしょう。

ここから先は、心が広くて、ちゃんと最後まで租借してくれる人だけ読んで下さい…。

僕、ぶっちゃけ、ツマんない映画みると寝ちゃうんですが、全く眠くなりませんでした。眠くならなかったのに…。

ツマんなかった!

もう、理由は簡単で、演出も脚本も演技も素晴らしくて、ずっと観ていられる傑作だったのに、それを上回るほど、実際に語り継がれている「葛飾北斎じいちゃん」の人生が面白すぎる。

「鉄棒ぬらぬら」って名乗って、世界初の触手プレイを生み出したり、90才近くまで生きて突然「画狂老人卍」って名乗ったり、そんな伝説を知っていると、なんか「普通の天才」(ふつうのてんさいってなんだ!?)みたいに描かれている北斎が物足りなくて、

太宰やモーツアルトも「いっぱい映画になった天才」に分類されると思うのですが、彼らには“再現性”のある「言葉」や「メロディ」という武器があるのに対して“画家”には“絵”しかないから、“映像”という“画”を土俵にしている映画と、カチ合っちゃって“良さ”が表現しきれなかったという感想。

美味しんぼとか“グルメ漫画”ってずっと流行ってるじゃないですか?あれって“紙面から、味はしない”から、なんですよね。

各々が、その味や、音、言葉の「映像では伝えきれない足りない部分」を自分好みの最高なものに想像するから、“天才”が“天才”として画面に映るので“画家”は“絵”を“画”の中に入れなきゃいけない分、モチーフとしてハードルが高すぎたかな、と、思いました。面白かったんだけどね。

あ、あと、時代劇に出てるのに「黒目が大きくなるコンタクトレンズをしてる俳優」、全員「画龍点睛を欠く」の、意味を調べて下さい。

やっぱ「不気味の谷」は、まだまだ人類の技術では越えられないので、昔の話なら過去に遡る作品ほど“自然な画”で、あってほしいです。

画家の話、演ってんのに“絵のバランス”崩してんじゃねぇよ!と、若干イライラしました。

あ、面白かったんですけどね。

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